前節、ザスパクサツ群馬戦で逆転勝利を収めたジェフ。ここから一気に勢いに乗っていきたかった。

ジュビロ磐田戦、ザスパクサツ群馬戦と２試合続けて同じメンバーで戦ったが、ここにきて選手を入れ替えてきた。欠場の山口智に代わってキムヒョヌンがセンターバックに入り、右サイドバックには天野貴史が入った。左は不動の中村太亮。ボランチには兵働昭弘、佐藤健太郎が入り、右に田中佑昌、左に谷澤達也、トップ下に大塚翔平、１トップに森本貴幸を配置。ケンペスをベンチスタートとした。

 
　立ち上がりから勢いを持って試合に入りたいジェフだったが、勢いに乗ったのは２連勝中のFC岐阜。試合開始直後からチャンスを作ると、９分には益山司のスローイン、クリアボールのこぼれ球を野垣内がゴール前に入れたところ、田中が落として最後は比嘉に決められた。
　その後も全体的には押される展開。大塚や兵働が前線にボールを出し、または中村が左からクロスを入れるも、いずれもはね返された。

「中に入る枚数が少なかった」（鈴木淳監督）
　この日は１トップに入った森本が何度も背後や斜めの動きを見せるが、ボールが出ないシーンや、出ても相手DF二人に抑えられるシーンも目立った。

　前半、いくつかチャンスがあり、20分には中村のクロスに森本が飛び込む惜しいシーンもあったが、FC岐阜も27分に益山が切り返してループシュート。岡本がセーブしたが、
「ゴールを狙っていた。ファーに打ったけど、ニアにいってしまった。惜しかった」（益山）
　というシーンも作られた。
　
　結局、前半は０－１での折り返しとなった。
　
　　後半３分、森本が相手DF二人の間をぬってシュートもGK川口に阻まれる。立ち上がりは、天野が高いポジションを取ってクロスを入れるなど、チャンスもあったが、いずれも決めきれなかった。
　
　すると徐々にFC岐阜に押し返されて15分、ＦＫから田中智大にゴールを決められて２失点目。ここのところ、セットプレーから失点しているだけに、修正が急務だろう。
　
　０－２と２点のリードを奪われたが、この日もジェフは決して諦めなかった。17分に
天野に代えてケンペスを投入。田中を右サイドバックに下げた。

「２点のビハインドだし、積極的に前に出て行こうとプレーした」（田中）

　ケンペスが入って前線に動きが出たこと、右サイドがさらに活性化されたことによって、攻撃にリズムが出てきた。

　すると、22分、相手のミスからキム　ヒョヌンがボールを拾うと右の大塚がクロス、ファーで待っていたケンペスがヘディングシュート。得意の形でゴールが決まって１点差とした。

　さらに31分には左サイド、中村が中に切れ込んでいってペナルティエリア内で倒されて相手のファウル。これがPKとなり、ケンペスが決めて同点に追いついた。

直後の33分には兵働のシュートが左ポストに当たるなど、その後もチャンスを作ったが、決めきれず、逆に、ピンチの場面もあったが、FC岐阜も決めきれずに、２－２の引き分けに終わった。

「どちらも勝点３を取るチャンスがあったと思うのですが、残念ながら３点目を取れなかった」（鈴木監督）

　０－２から２－２に追いつき、負けなかったのは評価できるが、最初に２失点してしまった部分が大きな問題。チーム全体としてはまだまだ修正が必要だ。