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試合日程・結果

2014 SEASON MATCHES試合日程・結果

主導権を握り続けた90分

5試合負けなしで迎えた第16節、ジェフは3連勝と勢いに乗る愛媛FCを退け、1-0で2試合ぶりの白星を奪った。

累積警告による出場停止から戻ってきたFWケンペスがスタメンに復帰。2列目は右から井出遥也、大塚翔平、谷澤達也が並び、ボランチは兵働昭弘と佐藤健太郎のコンビを組む。最終ラインには右から大岩一貴、キム・ヒョヌン、山口智、中村太亮が並び、GKには岡本昌弘というスターティングメンバーが名を連ねた。

 対する愛媛は3-5-2の布陣。守備時には両サイドMFの代健司と藤直也が最終ラインに組み込まれ、5バックを構成してカウンターからチャンスを狙う。

 立ち上がりから15分過ぎまで、ジェフは愛媛の組織的な守備を攻めあぐね、カウンターからピンチを招いた。3分には中盤でケンペスがボールを失い、ミドルレンジから堀米勇輝がシュート。愛媛は1トップの西田剛のポストプレーでボールをつなぎ、2列目の堀米と河原和寿がサポートしてパスをつなぐ。ボランチの原川力と吉村圭司を含めた中盤のパスワークは非常に素早く、ジェフは大きく揺さぶられた。

 ただ、山口智に焦りはなかった。

「堀米選手には注意していたし、ドリブルとスルーパスとはケアしていました。ある程度の距離からなら、シュートを打たせても大丈夫。だからそこまで怖さはなかった」

 18分、大塚が右サイドに展開し、大岩がクロス。ニアサイドに飛び込んだ井出がシュートを放つと、ここから流れが変わった。直後には中盤でパスをつないで、最後は谷澤がミドルシュート。中盤の主導権を奪い返したジェフが、しばらく攻勢を強めて愛媛の5バックを押し込んだ。

 29分には中村と谷澤のコンビネーションで左サイドを突破し、中村のクロスに再び井出が飛び込んでボレー。これは惜しくもGK正面に飛んだが、ジェフは左サイドの連係からたびたびクロスを放り込んだ。33分には再び左サイドの攻撃からCKを獲得し、ニアサイドに飛び込んだケンペスがヘディングシュート。これがゴールに突き刺さり、待望の先制点を奪った。

 後半の45分間も、ジェフが主導権を握り続けた。この日は攻守の切り替えが速く、守備の体制も簡単には崩れない。テンポの良いパスワークと中盤での素早いプレス、この2つを高いレベルで維持し続けられたことが勝因だった。

 ただし、圧倒的なボール支配率を誇りながら追加点を奪えなかったことは、やはり大きな課題だ。再三の決定機を決められなかった井出が言う。

 「2点目、3点目を取って余裕を持ったゲーム運びをしなきゃいけないので、そういう意味では、追加点を奪えなかったことが悔しいです。僕は出場機会をもらった試合でたくさんのチャンスを作ってもらっているのに、結果を出せていない。これからは、それをどうやって決めるかが課題だと思います」

 59分には谷澤のクロスに飛び込んだ井出がフリーの状態でヘディングシュート。直後の61分には右CKのこぼれ球をつなぎ、最後は大岩が決定的なシュートを放った。さらに、66分にはカウンターから決定機を作り、大塚のラストパスを受けたケンペスがGKと一対一。しかしいずれのシュートもゴールネットを揺らすことなく、試合は1-0のまま終了のホイッスルを迎えた。

 この日もキャプテンマークを巻いた大岩は、今季初のスコアに手応えを感じたようだ。 「1-0で勝ったということが、今シーズン初めてだと思うんです。僕の中では1-0で勝てるチームは強いという認識があるので、そういう意味でも少しずつ上がってきていると言えると思います。」

 次節の相手は福岡。この勢いを手に、何としても連勝したい。



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