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2015 SEASON MATCHES試合日程・結果

6試合ぶり白星で4位に浮上!



試合直後の関塚隆監督は、努めて冷静な表情でこう振り返った。

「本当に苦しみましたが、選手たちが最後までよく頑張ってくれたと思います」

内容は、決して褒められたものではなかった。それでもジェフは相手より早くゴールを奪い、その1点を最後まで守り抜いて勝点3を手にした。6試合ぶりの白星は、チームに充満していた停滞ムードを一掃するカンフル剤となるはずだ。

この日のフォーメーションは4-2-3-1。GKは岡本昌弘。DFは右から金井貢史、キム ヒョヌン、大岩一貴、中村太亮の4人。ボランチは11試合ぶりの戦線復帰となった佐藤勇人とパウリーニョが並び、2列目は右に井出遥也、トップ下に町田也真人、左に4試合ぶりのスタメン復帰となった谷澤達也が位置。1トップには前節のアビスパ福岡戦で久々にゴールを奪った森本貴幸が入った。

立ち上がりから苦しい展開だった。

試合開始直後に決定的なピンチを迎えると、続く5分にもセットプレーからピンチを招く。大分は昨シーズンまでジェフに在籍していたMF兵働昭弘を中心に縦に速い攻撃を仕掛け、ジェフの最終ラインの背後を突くロングフィードとセットプレーでリズムをつかんだ。その勢いに押し込まれたジェフは、反撃の糸口をつかめないまま耐える時間が続いた。

それでも、先制点はジェフに生まれた。

37分、右サイドでパスを受けた金井が相手最終ラインの背後にスルーパスを送ると、これに町田が反応して右サイドを突破。ゴールライン際からマイナス方向にグラウンダーのクロスを送り、走り込んだ井出がゴールに流し込んだ。

井出が振り返る。

「立ち上がりは押し込まれる時間帯もあった中で、少しずつ自分たちの時間帯になった。。チームでつないで、最後は町田也真人くんが素晴らしいボールを出してくれたので、僕は打ち込むだけでした」

1点のリードを維持して前半を終えたジェフは、後半、立ち上がりから先制点をお膳立てした町田に代えて、ネイツ ペチュニクを投入。劣勢を強いられていた状況を打開するため、前線に「高さ」を加えた。

それでも、試合の流れはジェフに傾かなかった。60分には左サイドを突破されてピンチを招くなど押し込まれ、前半と同様、ジェフはロングボールを多用して裏のスペースを狙う大分に対し、防戦を強いられた。69分には谷澤と中村の連係によって左サイドからチャンスを作るが、森本のヘディングシュートはミートせず。大分は72分、FW岡本英也に代えて高さのあるベテランFW高松大樹を投入し、パワフルな攻撃をさらに強調した。

試合終盤は相手の攻撃を跳ね返し、カウンターから追加点のチャンスを狙う我慢の時間が続いた。関塚監督は79分に谷澤に代えて田中佑昌、85分に森本に代えてオナイウ阿道を投入。アディショナルタイムに突入しても必死のディフェンスは続き、我慢に我慢を重ねて、ついに歓喜の瞬間を迎えた。

関塚監督は試合後のインタビューで

「2点目を取れるチャンスもあったので、そこを決めきらないと、こういう展開になると思います。ただ、久々に無失点に抑えらることができて、チームとして一つの方向を示せました。(勝因は)チームが今の状況をなんとか打開したいという思いで一つになってトレーニングから積み上げてきた結果。今日も多くのサポーターが駆け付けてくれました。ともに勝点3を積み上げることができたので、次節も、いい内容で勝点3を取りたいと思います」

勝点を33に伸ばしたジェフは4位に浮上。次節の相手は徳島ヴォルティス。久々に示すことができた「方向」と勝利の喜びを手に、2試合連続のアウェイ戦を勝利で締めくくりたい。

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