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2015 SEASON MATCHES試合日程・結果

リードを守り抜き、天皇杯3回戦へ!



「イメージどおりのプレーができたのでは?」と問いかけると、水野晃樹は「誕生日だからかなあ」とおどけて笑った。

「ゴールに絡む仕事をするのが自分の役割。そういった部分では、アシストのアシスト?ですけど、それができて、チームの勝利につながったことは良かったと思います。でも、最後はバテてしまったので、もうちょっと走らないとダメですね」

バースデーゴールを奪うことはできなかったが、チームの勝利には大きく貢献した。30歳の誕生日となったこの日、水野は得意の右サイドに張り、時には中央にポジションを取り、さらにはセットプレーでも精度の高いフィードを放り込んで躍動した。

前半の立ち上がり、ボールの主導権を握ったのはFC岐阜だった。しかし11分、右サイドを突破した水野がグラウンダーのクロスを供給すると、勢い良く走り込んだパウリーニョが左足でシュート。相手GKのファインセーブに阻まれてゴールには至らなかったものの、このプレーを機にジェフがリズムを掴み始める。14分には水野が精度の高いFKで相手ゴールを襲い、さらに19分にはパウリーニョのボール奪取から鋭いカウンター攻撃を発動。その後は落ち着いてボールを回しながら、ジェフは速攻と遅攻をうまく使い分けて相手ゴールに迫った。最終ラインの一角を担った栗山直樹が振り返る。

「今日は(井出)遥也と(水野)晃樹くんがうまく相手の間に入ってくれたので、自分がボールを持って前を見た時に、(中村)太亮くんと、遥也と、それから2トップという3つのパスコースがあって、それをうまく使うことができました。すごくやりやすかったですね」

試合が動いたのは、前半終了間際の43分。水野の右CKに合わせた栗山のシュートはクロスバーに弾かれたが、こぼれ球に反応した松田力が押し込み、ジェフが待望の先制点を奪った。

後半に入ると同点ゴールを狙う岐阜が積極的な攻撃を見せたが、ジェフは中盤のパウリーニョと佐藤勇人を中心に冷静に対応した。追加点こそ奪えなかったものの多くのチャンスを作り、試合終盤の岐阜の猛攻も集中力を切らすことなく身体を張って守り、1点のリードを守り抜いて勝利を手にした。水野が振り返る。

「追加点を奪うことは、もちろんウチの課題だと思います。でも、今日は状況に合わせてボールをつなぎながらうまく攻めることができたし、選手それぞれの特徴をうまく活かすことができました。僕のプレースタイルを分かっている選手が多いので、お互いのタイミングが合えば、必ずチャンスを作ることができますから」

「晃樹の場合は……自分の場合は特にやりやすいと感じている選手だし、お互いの特徴もよく分かっています。試合前から、どのタイミングで、どの位置でボールが欲しいという話をよくしているし、アイツが活きることで自分が活きることもよく分かっている。この間の試合でも、今日の試合でも結果を出してくれたので、これから間違いなく、アイツの力が必要になってくると思います。お互いにこのクラブに対する強い思いを持っているので、それをピッチで表現したいですね」

そう語ったのは、18歳の頃からの水野を知る盟友・佐藤勇人だ。チームをトーナメントの3回戦へと導くこの勝利は、単なる“1勝”よりも大きな意味を持つことになるかもしれない。

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