本拠地フクアリで迎える第35節の相手は、順位表の1つ上に位置するJ1昇格争いのライバル、愛媛FC。両者の勝点差は「2」。絶対に負けられない、勝たなければならない一戦であることは、もはや言うまでもない。

前節、ジェフはJ2リーグの首位を独走する大宮アルディージャに挑み、試合終盤の追い上げも実らず1-2で敗れた。試合序盤のポジティブな内容を考えれば、その時間帯にゴールを奪えずに先制点を献上し、後半開始早々に追加点を奪われるという展開はあまりにも残念だった。終盤は3バックシステムに切り替えるなど気迫溢れる攻撃を見せたが、ゴールネットを揺らしたのはオナイウ阿道のヘディングシュートのみ。関塚隆監督は「アタッキングサードでの精度の差を痛感させられました」と試合を振り返った。

第33節まで9試合無敗と好調を維持して上位に浮上した愛媛は前節、敵地で横浜FCと対戦。試合序盤に迎えた決定機と相手のミスによってつかんだチャンスを逃してリズムをつかみ損ねたものの、後半にセットプレーから先制。しかし直後にサイドを崩されて同点弾を喫し、さらにロングボールで最終ラインの背後を攻略され、わずか5分間で2つのゴールを許す逆転負けを喫した。黒星は10試合ぶりだが、順位は7位。J1昇格プレーオフ圏内へのジャンプアップを目指し、大きなモチベーションを持って戦っている。

ジェフと愛媛は4月19日に行われた第8節で対戦。ジェフはボールの主導権を握って積極的に攻めたが、ゴールを奪うことはできず。67分、左サイドを崩されてクロスを放り込まれると、これをFW瀬沼優司にヘディングで決められ、そのまま0-1で敗れた。この敗戦は、ジェフにとって今シーズン初の黒星だった。続くジュビロ磐田戦にも敗れたことを考えれば、敵地の愛媛戦はジェフにとって一つのターニングポイントになったと言えそうだ。あの敗戦の悔しさを、今回の対戦でなんとしても晴らしたい。

J2リーグは残り8試合。ジェフは依然として足踏みを続けているが、ここ数試合は上位陣が安定した戦いを見せ、勝点を積み上げている。ジェフは何としてもその流れに食らいつき、“逆転”を成し遂げなければならない。戦いはこれからだ。まだ何も終わっていない。



関塚 隆 監督
（昨シーズンを振り返ってみると、この時期からラストスパートがかかり3位にまで辿りつきましたが？）我々はここから上に一つ一つ、這い上がって行くしかありません。そういう戦いがこれからは続いて行くと思います。（愛媛ＦＣと）直接対決の部分もあるので、勝ち上がって行く強い気持ちと方向性を、厳しい戦いの中で整理して臨んで行きたいと思います。
（愛媛のイメージは？）愛媛は非常に特長のあるタレントも随所に加わりながら、基本は前の3枚がいかに得点を取るか、守備では全員でハードワークをしながら守ってくることが整理されたチームという印象です。
（監督のマネージメントにも注目が集まりますが？）選手たちが躍動してくれることが大事になります。（大宮アルディージャ戦後）会見でも話した通り、0対1のまま後半に推移していれば、スイッチが入った戦いになっていたでしょう。逆にあの状況で5分でも早く得点が取れていれば追い付ける勢いもあったと思います。
試合運びというか、勝ちに持っていけるきっかけを愛媛戦で示していきたい。あと一歩、“自分たちで変えていくという意志”が大事になります。そのためのトレーニングです。相手のことを整理しながら、戦いに入っていきたいと思います。これからは一つずつ勝つということがチームの勢いになること。追加点を取って勝って行くのか、無失点で抑えながら1-0で勝って行くのか、そこが出来ていけばいいと思います。強い気持を持って戦って行きます！

田中 佑昌
前節は立ち上がりから自分たちの形でやれていた中で、カウンターで失点をしてしまい、もったいないゲームでした。
（ワイドのポジションで持ち味が出ていましたが？）もう少しワイドを使えるボールの動かし方だったり、動き出しをやっていった方が良かった。縦に速くという場面もあったので、一度、中に付けて外も増やせれば良かったと思いました。
（愛媛ＦＣのイメージは？）前回は相手が引き込んできてやられてしまいました。次も引きこんでくると思うので、そこをどう打開してかが大事になります。ミドルシュートだったり、速いクロスを織り交ぜていきたいです。
（木山監督について？）打倒・千葉で来ると思うので、こちらも負けないようにしていきたい。熱い人なので（笑）。0対0で進んで行くのが向こうのスタイル。こちらが先制点をとって焦らせて前に出てこさせることが必要になってくると思います。

高木 駿
（愛媛のイメージは？）調子の良いチームだと思います。前回の対戦では、うちがチャンスを多く作りましたが決め切れずにカウンターを受け、一瞬の隙でやられてしまいました。愛媛はまたそれを狙ってくると思います。こちらがボールを持った時に焦ると相手の思うつぼになります。攻めている時のリスク管理をしっかりしていき、相手のペースに引き込まれないようにしていくことが大事になると感じます。
（特に注意したい点は？）カウンターとセットプレーで前回やられていますし、少ないシュートでゴールを狙ってくる。シュート1本に対し貪欲だと思います。その中で、自分たちがやることをしっかりとやり、ボールを大事にする、切り替えを早くすることをいつも通りにやっていきたいです。

大岩 一貴
（愛媛ＦＣのイメージは？）愛媛は僕たちよりも上の順位なので、チャレンジャーの気持ちをもってやりたい。勢いを感じますし、上手い選手が揃っています。特に前線の3選手は個がありパワーもあるので気を付けなければいけません。
（木山隆之監督の印象は？）僕が1年目の時の監督で、プロのイロハと言うか厳しさを教えてもらった監督でしたが、今は試合に勝つことだけを考えています。


前節の結果
横浜FC 2-1 愛媛


愛媛FC　第34節 横浜FC戦布陣



ジェフ千葉　第34節 大宮戦布陣



最近の戦績
8/23　東京Ｖ 0-1 愛媛
9/13　愛媛 1-1 岡山
9/20　磐田 0-0 愛媛
9/23　愛媛 1-0 讃岐
9/27　横浜FC 2-1 愛媛

最近の対戦
2013/05/03　千葉 2-0 愛媛
2013/07/20　愛媛 0-1 千葉
2014/05/31　千葉 1-0 愛媛
2014/09/23　愛媛 2-2 千葉
2015/04/19　愛媛 1-0 千葉