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2016 SEASON MATCHES試合日程・結果

「成長」を感じた勝利



チームの「成長」を感じた90分間だった。関塚隆監督はそう振り返った。

「よく最後まで集中を切らさず、足を止めずに粘れたと思います。そのあたりに成長の一端が感じられたのではないかと思います」

第4節の相手は松本山雅FC。相手にとっては今シーズン初のホーム戦とあって難しい試合となることが予想されたが、それでもジェフは、全員で奪った1点を守り切り、敵地で貴重な勝点3を奪った。

関塚監督は、前節・横浜FC戦と同じスタメンをピッチに送り込んだ。GKは佐藤優也。最終ラインは右から多々良敦斗、イ ジュヨン、近藤直也、阿部翔平の4人。ボランチに山本真希とアランダが並び、右サイドに小池純輝、左サイドに長澤和輝が位置。2トップには船山貴之と吉田眞紀人が入った。多々良と吉田、そして船山にとっては、かつて所属した古巣との対戦となった。

まずは開始直後の4分、左サイドでボールを持った阿部がクロスを放り込み、船山の折り返しを吉田がヘディングで合わせた。しかし、これは惜しくもゴール左へ。立ち上がりから積極的な姿勢を見せたジェフは組織的な守備を見せる松本との激しい主導権争いを繰り広げ、立ち上がりの10分は中盤で激しくボールを奪い合った。

しかし、バックパスをインターセプトされて松本のFW山本大貴に独走を許し、シュートまで持ち込まれると、流れはここから相手に傾いた。22分にも敵陣でボールを奪われてカウンターからピンチを招き、前半終了間際の45分にはクロスバーに救われるヘディングシュートを放たれるなど劣勢を強いられた。攻撃面では主に右サイドから好機を作ったものの、相手の守備を崩し切れず、アタッキングサードに入り込めない時間が続いた。

それでも、後半に入るとジェフは再び流れを引き寄せた。51分には左サイドでパスを受けた長澤がクロスを放り込み、飛び込んだ小池がヘディングシュート。これはわずかにゴール右に外れたものの、ジェフの攻勢が続く。

待望の先制点が生まれたのは、直後の56分。右サイド後方から山本が縦パス。これを左サイドから走り込んだ長澤が落とし、タッチライン際から小池が鋭いクロスを放り込む。ニアポスト付近で相手にブロックされたものの、こぼれ球に走り込んだ山本が右足を一閃。鮮やかなボレーシュートがゴールネットを揺らし、ジェフに先制点がもたらされた。

その後は松本の猛攻に耐え、カウンターで追加点を狙う展開が続いた。関塚隆監督は75分に佐藤勇人、86分に井出遥也を投入し、最終ラインに5人を並べる5バックシステムに変更。ロングボールを放り込んでくる松本の攻撃に対し、最後まで集中力を切らすことなく跳ね返し続けた。セカンドボールを拾われて放り込まれる時間が続いたが、それでもジェフは、1点のリードを守り抜いて勝点3を獲得した。

佐藤勇人が言う。

「ここ数年、ああいう展開になるとやられてしまう試合が多かったんですが、ピッチに立っている選手も、ベンチにいる選手も、スタッフも含めてみんなで声を出すことができました。そういう気持ちがあったからこそ、最後まで体を張れていたと思うし、チームが一つになって戦えたと思う」

敵地で手にした勝点3。そして今シーズン初の連勝という結果は、選手たちにとって大きな自信となるだろう。この手応えをより確かなものとするため、勝星の連鎖をなんとしても続けたい。

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