サポーターの前で3連勝を狙って臨みましたが、相手の守備を崩し切れず、引き分けという残念な結果でした。ただ、内容的にはここまでの5試合の中でも、攻守ともに相手を圧倒するようなゲーム展開ができたと思います。また次に向けて、ひとつひとつチームの精度、クオリティーを上げながら、勝利を挙げられるように進んでいきたいと思います。

―― チャンスを多く作ったという意味では、「勝点2を失った」という考えでしょうか？

今日の試合に関しては残念に思いますが、前節の松本山雅FC戦は引き分けに持ち込まれてもおかしくない試合を勝ち抜きましたので、トータルで考えればこういう試合もあると思います。ただ、こういう試合でいかに勝点3を奪うか、特にホームでもありますから、その部分が大事であることは間違いありません。ただ、後半に多くの決定機を作れたことは、チームとしての攻撃のバリエーションが増えてきたことであるので、これを続けたいと思います。

―― 前半からアグレッシブに攻撃を仕掛けました。

攻撃の連係は良かったと思います。ただ、それでも崩し切れなかったのは、2人の関係はありながら、3人目、4人目の絡みが少なかったのかなと。それが加われば、後半のように攻撃のバリエーションは広がるはずです。攻撃の部分はもう少し時間がかかると思いますが、今までの試合の中では最もいい形が作れましたし、ゴールにも近づけました。今日も前半よりも後半、という感じで良くなってきたので、もっと精度を高めていきたいと思います。

―― エウトンの起用法について。

ここまでは、吉田眞紀人と船山貴之の2トップが結果を出しています。ただ、吉田は昨シーズンはあまり出場機会がなかったので、フル出場が続いていて疲れも出てきたのかなと。だからエウトンを早めに出しましたが、彼も今日はボールの局面に顔を出す機会も多かったですし、リーグにも慣れてきたのではないかという印象を受けました。

試合を通じてたくさんの得点チャンスがあった中で、そこで決め切ることが大事だと思いました。それを決め切ることによって、勝点3が取れる試合になるので、最後の（精度の）部分は個人としてもっとトレーニングからこだわってやっていきたいと思います。 0-0でしたし、“自分が入る意味”は分かっていたつもりです。流れを変えることや、最後に仕留める力を求められて出されたと思っています。チャンスは作れましたけれど、そこで決め切る力が必要ですし、決めていたら勝点3にも貢献できたと思います。 チーム全体として良い戦い方はできたと思っていますし、守備の部分でもしっかり意図を持ってやれていました。勝点3は取れませんでしたが、次につながる試合だったと思います。

自分が下がりながらボールをもらうことで、相手をひきつけてフリーの選手を作ろうとしていました。チームとして優位にボールを運ぶために、自分が下がってボールを触ることを意識していました。ただ、もう少し、相手の最終ラインとMFの間でパスを受けられるようなプレーも必要だったと思います。相手も中央を締めていたので難しかったのですが、ボールを動かしながら、そういうチャンスを作れたのではないかと思います。

今日は最終ラインからシンプルに（パスを）当てるというパス回しができていたので、リズムを作りやすかったし、「前を向けたらチャンス」という場面を作れていた気がします。僕は自由に動かさせてもらっているので、ボールに絡む時間が増えていると思いますし、それをもっとチームとして活かせるようにしたいですね。相手がイヤがるプレーを選択したいと思うし、毎試合、自分が足りなかった部分はチームメイトから聞いて、自分が求めていることは伝えているので、そういう関係性の中で連係を深めていきたいと思います。

チャンスがあったので「決められれば」という試合でした。相手は中央を締めてクロスに対応するというスカウティングがあったので、僕自身はあまり中に入らずにサイドで起点を作ることを意識していました。それは練習どおりできたと思うので、あとはやっぱり、最後の部分ですね。サイドに入っても、攻撃が止まった時にどうするか。3人目の動きを、チームとしても、僕自身ももっと意識しないといけないと思います。マークがきても、フリーランニングではがすようなプレーができれば局面を打開できると思います。

群馬は立ち上がりからプレスをかけてきましたが、それも想定内でした。ウチのサイドバックに相手のMFが寄せるというスカウティングがあったので、僕がわざと開いて、相手のサイドバックが付いてきたらそこにFWが流れる。付いてこなければ僕が足下で受ける。その動きでチャンスを作ることもできたので、そういう点ではプラスに考えられる要素もありました。

勝利を求めて、いい形で試合に入れました。相手のプレスが激しいことも分かっていたので、集中して戦うことができました。全体的に、運動量も多かったと思います。残念ながらゴールを決めることはできませんでしたが、チャンスを多く作りましたし、間違った方向には行っていません。ポジティブに考えたいと思います。

（山本）真希とはお互いにコミュニケーションを取りながら、うまくバランスを取れていると思います。日々のトレーニングがいい方向に向かっているので、この調子で続けていきたいですね。