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試合日程・結果

2016 SEASON MATCHES試合日程・結果

「勝点3」への課題。



一時は2点のリードを奪った試合展開を考えれば、勝点3を取り逃がしたゲームだったことは間違いない。

59分、井出遥也のゴールでリードを広げたジェフの“足”は、以降の時間帯からピタリと止まった。東京Vがサイドから何本ものクロスを放り込み始めたことで自陣に押し込まれ、攻撃に転じてもミスから流れを失い、結果的には2つの失点を喫してドローに持ち込まれた。繰り返されたこの課題をクリアしなければ、勝点を積み上げて上位争いに加わることはできない。そのことを十分に理解しているからこそ、試合後の選手たちは一様に厳しい表情を浮かべた。

この日のジェフは4-2-3-1の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右から今シーズン初スタメンの比嘉祐介、イ ジュヨン、近藤直也、阿部翔平。ボランチに長澤和輝とアランダが並び、2列目には右に井出遥也、トップ下に町田也真人、左に船山貴之が位置。1トップにはエウトンが入った。

前半は立ち上がりから激しい主導権争いが続いた。

ジェフはいくつかのミドルシュートで攻撃のリズムを作った。まずは10分、中盤でボールを奪った町田がドリブルで中央突破を仕掛け、ペナルティーエリア外からミドルシュート。12分には井出から長澤、比嘉とつなぎ、クロスのこぼれ球を拾った長澤がボレーシュート。その後もエウトンのポストプレーを起点としながらサイドに展開し、効果的な攻撃を繰り返した。大きな決定機こそ作れなかったものの、中盤の激しい主導権争いを制して流れを掴みかけたのはジェフだった。

後半に突入すると、前半の“ジャブ”が効いて得点を重ねた。

まずは53分。ペナルティーエリア外から町田、エウトン、アランダと小さくパスをつなぎ、アランダのクロスを船山が押し込んで先制。見事なパスワークで奪ったゴールはチームに勢いをもたらし、直後の59分に生まれた追加点を呼びこむ。

相手のミスを突いて高い位置でボールを奪うと、長澤がラストパス。ペナルティーエリア内に侵入した井出がドリブルでDFをかわして左足でシュートを放ち、これがゴール右隅に決まってリードを広げた。しかしここから、ジェフはまたしても課題に直面する。攻撃の勢いを失ったチームは守勢にまわり、相手の猛攻を受けて押し込まれ始めた。東京Vが長身FWのドウグラス ヴィエイラを投入すると、サイドから立て続けにクロスを放り込まれ、クリアするのが精いっぱいの苦しい時間が続いた。

74分にはセットプレーから失点。直後の78分には東京VのMF澤井直人によるボレーシュートで試合は振り出しに戻される。関塚隆監督は町田に代えて山本真希を投入するが流れは変わらず、5分間のアディショナルタイムを経て2-2のまま試合終了を迎えた。

“自分たちのリズム”で戦っている時間帯の攻守における精度は、試合を重ねながら間違いなく高まっている。しかし、2点のリードを守り切れないという課題をクリアしなければ、勝点3を手にすることはできない。悔しい結果だが、この現実を受け入れて課題を克服するより他ない。次節の相手は清水エスパルス。敵地から持ち帰る勝点3を、浮上のきっかけとしたい。

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