ホーム・フクアリでの今シーズン初黒星となった前節・ギラヴァンツ北九州戦を、関塚隆監督は「ここまでの20試合の中で一番良くない戦い」と振り返った。

試合前のウォームアップでアランダが、試合開始直後に近藤直也がいずれもケガによる欠場と交代を強いられ、その影響は少なからずピッチに及んだ。
立ち上がりから主導権を握られて押し込まれると、13分にはミスからピンチを招き、25分にはサイドを崩されて失点。前半終了間際にチャンスを作ったがゴールを奪えず、後半に入ってもなかなか流れを引き戻すことができなかった。
76分に再び失点をして2点のビハインドとなると、試合終盤に見せた猛攻は1点止まり。1-2で黒星を喫し、直近6連敗となる北九州戦は、今シーズンのホーム初黒星となった。

関塚監督が続ける。「“戦う姿勢”を出せなかったことは、猛省しなければいけない。（選手には）「こういう試合はやらないように」と。「しっかりと自分たちで戦おう」という話はしました」

迎える今節の相手は、13位に位置する愛媛FCである。第18節で上位のFC町田ゼルビアに競り勝った愛媛は、前節、V・ファーレン長崎と対戦。互角の前半をスコアレスで折り返すと、迎えた試合終盤、後半アディショナルタイムにミドルシュートから失点を喫して0-1と敗れた。
もっとも、最近はシーズン序盤の不調から脱却しつつあり、白星も増えている。アウェイ戦での苦戦が続くジェフにとっては、攻略するのが難しい相手と言えそうだ。

富澤清太郎が言う。「愛媛のホームでは、特に上位のチームや選手がそれなりに揃っているチームが苦戦する場所というイメージです。難しい試合になるかもしれませんが、失点をしないことがキーになってくると思います。流れは必ず来るので、とにかく失点しないこと」

大久保裕樹は、この試合を「絶対に勝たないといけない試合」と位置づけた。「昨季も良い成績を残しています。連係面もすごく良いと思うし、全体の運動量もあってハードワークもできる。そういった相手には、受けて立つような形にならず、逆にチャレンジャーになったつもりで試合に臨みたいです。
この愛媛戦は、絶対に勝たないといけない試合。基本的なことを見直して、気持ちでも相手を上回れるようにしっかりと戦ってきたい」

前節の黒星によって、首位に立つ北海道コンサドーレ札幌との勝点差は「13」にまで開いた。もう負けられない。勝たなければならない。その思いは、町田也真人も強く抱いている。
「（自動昇格という）目標を変えたくないので、上昇へのきっかけ作りとなる愛媛戦にしたいと思います。1-0でも、どんな形でもいいのでとにかく勝点3が欲しい」

“ホーム無敗”という自負が崩れた今だからこそ、ここが正念場だ。なんとしても勝点3を奪う。その思いで、チームは結束を強めている。


関塚 隆監督
（前節・北九州戦はボールの）取られ方の悪さや、先制点を取られてしまったという部分はありましたけれど、まずは“戦う姿勢”という面で、ここまでの20試合の中で一番良くない戦いでした。その姿勢を出せなかったことは、猛省しなければいけないと思います。（選手には）「こういう試合はやらないように」と。「しっかりと自分たちで戦おう」という話はしました。
（愛媛は）攻守にわたって運動量があるし、前線の3選手を起点にしたサイド攻撃があります。それを非常に感じます。それともう一つは、守備。みんなで体を張ってアプローチして、堅いという印象です。なかなかどこのチームも崩し切れていないのではないでしょうか。
一戦一戦、相手を非常に研究してくる戦い方をしてきていると思います。それによって守備の仕方も変えてきていますし、非常に狙いを持った守備をやっている印象は受けました。


富澤 清太郎
（前節の敗戦については）起こってしまったこととして、それはそれで受け入れることです。しっかり切り替えて次からまた勝ちを多く積んでいけるようにしたいと思います。
愛媛のホームでは、特に上位のチームや選手がそれなりに揃っているチームが苦戦する場所というイメージです。難しい試合になるかもしれませんが、失点をしないことがキーになってくると思います。
流れは必ず来るので、とにかく失点しないこと。北九州戦のように簡単に崩されてしまわないように、各々いい集中力とやり切れるメンタリティーを出していく必要があると思います。
（試合を）落とした後の一戦というのは重要です。高い集中力と責任のある中で、自分自身のプレーを引き続き出していくことをまずやる。そして何より大切な勝点3。勝利ですね。それを持ち帰って来られるようにしたいです。


大久保 裕樹
アクシデントがあっても、そういうところで代わりに出る選手がどれだけ力を発揮できるかだと思っています。開幕当初よりも、細かいポジションの修正などが少しルーズになってきた部分もあったかもしれないので、これを良い機会にしてもう1回見直しました。
（愛媛は）わりと同じメンバーでやっていて、昨季も良い成績を残しています。連係面もすごく良いと思うし、全体の運動量もあってハードワークもできるイメージです。そういった相手には、受けて立つような形にならず、逆にチャレンジャーになったつもりで試合に臨みたいです。
この愛媛戦は、絶対に勝たないといけない試合。基本的なことを見直して、気持ちでも相手を上回れるようにしっかりと戦ってきたいです。


比嘉 祐介
（前節は）アクシデントが2回続き、立ち上がりにチーム全体がバタバタとしてしまいました。つなげるところもつなげず、クリアでもミスが多くなっていました。そして失点をしてさらにバランスが崩れてしまったと感じています。
（愛媛のイメージは）布陣は3バックでワイドの選手がいて変則的。出場したらまずはディフェンスをしっかりと行いながら攻撃に参加をしていけたらと思っています。（1トップ2シャドーは）マークの仕方が難しくなるので、試合中に話し合いをして確認をすることが大切になります。
（後ろが3枚と4枚では）相手がどう警戒をしてくるか分かりませんが、最初の15分で決まると思います。しかし相手も11人なので、特長をつかめば問題はない。ウチがしっかりとやることをやるだけです。


山本 真希
（前節は）相手にやりたいことをやられてしまったという印象です。試合前と開始早々にアクシデントはありましたが、1年を通して考えるとありえる事態でもあります。それが原因で負けたわけではありませんし、チームとして乗り越えていくものです。
ただ、ここまで勝ち切れない試合が多かったという印象です。（愛媛の3バックについて）フォーメーションが違っても、僕らがやりたいサッカーが変わるわけではありません。
グラウンドでできることを、チーム全員が同じ方向を向いてやっていくだけです。（愛媛戦では）前節もそうでしたが、2失点をしてからの得点でした。やはり先制点を取ることが勝利につながっていくと思うので、キックオフの笛が鳴った瞬間から強い気持ちを持ってプレーをしていくことが大事だと思っています。

長澤 和輝
（前節は）チームとしてチャンスもありました。ボールを持つ時間も長かったので、攻め込んだ時に点を取って勝てれば良かったのですが、相手の思惑通りのカウンターで失点をしてしまいました。最初から攻め込んで行けず、エンジンがかかるのが遅かったと感じています。
（富澤清太郎選手とのボランチコンビで出場した場合に意識をするのは）カンペーさんも僕がやりやすいようにしてくれます。しっかりとコミュニケーションを取り、守備、攻撃のポジショニングを練習から確認しています。
（シュートへの意識は）相手に引かれた状態であれば、ボランチや1.5列目の選手がバイタルエリアの外からシュートを打てればいいのですが、僕を含めてシュート意識を強くしてゴールを狙うことで、相手が前に出てきます。選択肢も増えるので（シュートを）打って行きたいです。
（愛媛戦に向けては）個人的には、阪野豊史選手は大学時代からの友人なので楽しみでもありますし、自分たちが愛媛を相手に前回のことを改善して、いいプレーを見せられるようにしたいです。ボールを持つ時間が長くなるかもしれないので、ボールを失わないこと、正しい判断を全員でやっていきたいと思います。


町田 也真人
前節はチームとしていい攻撃ができず、ブロックを敷く相手に対し、中盤でのワンツーもありましたが、そこから先がありませんでした。積極的にシュートを打ったり、裏にボールを運んだほうが良かったのかもしれません。
（2選手が出場できなくなるアクシデントがあり）途中から出てくる選手がチームに勢いを与えてくれるので、僕はサポートをできるようにしていきたい。ここからはもう負けられないので、チームとして勝利を目指したいです。
（自動昇格という）目標を変えたくないので、上昇へのきっかけ作りとなる愛媛戦にしたいと思います。（愛媛戦への意気込みは）前節と同じような展開になることは間違いありません。逆にボールを持てる状況なので、1-0でも、どんな形でもいいのでとにかく勝点3が欲しいです。


［前節の結果／愛媛］
愛媛 0-1 長崎


［前節の布陣／愛媛］



［前節の布陣／ジェフ］



［最近の戦績／愛媛］
06/04　群馬 1-2 愛媛
06/08　山口 1-1 愛媛
06/12　愛媛 0-2 徳島
06/19　町田 0-1 愛媛
06/26　愛媛 0-1 長崎


［過去の対戦成績］
13/07/20　愛媛 0-1 千葉
14/05/31　千葉 1-0 愛媛
14/09/23　愛媛 2-2 千葉
15/04/19　愛媛 1-0 千葉
15/10/04　千葉 1-0 愛媛