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2016 SEASON MATCHES試合日程・結果

延長戦の末、3回戦敗退



川崎フロンターレとの対戦となった天皇杯3回戦。延長戦にもつれたゲームは1-4で決着し、ジェフは国内トップレベルの相手に食い下がったものの、ここでトーナメントから去ることになった。

それでも、試合後の記者会見に臨んだ長谷部監督代行は、「選手たちはよくやった」とポジティブな見解を示した。

「攻守にいい戦いができたと思いました。選手たちも持っている能力を出し切ってくれましたが、小さな差が大きな差、つまり結果に表れたと思います。ボールの置きどころ、運び方、フィニッシュの質、細かいところですが、その質は大きく違いました。それが結果に表れたと思います」

前後半の90分間において、ジェフは狙いどおりの戦いをピッチで表現することができた。右サイドバックでフル出場した北爪健吾が言う。

「相手にボールを回されることは予想できていたので、まずはしっかりと構えて、守備から入ることを意識していました。失点をしてしまったので『プランどおり』というわけではありませんが、ある程度、自分たちのやりたいことができたと思います」

パスワークを得意とする相手に対し、ジェフは自陣に構えてスペースを消し、ボールの出どころを狙ってプレスを掛けた。ボールを奪ってから素早く仕掛ける攻撃も、試合の立ち上がりからいくつか見せることができた。しかし、先制点を奪ったのは“個の能力”で上回る川崎Fだった。20分、昨シーズンまでジェフでプレーした森本貴幸が、ペナルティーエリア外から強烈なミドルシュートを放つ。これがゴール右隅に決まり、ジェフは早々にビハインドを背負うことになった。井出遥也が振り返る。

「自分たちのプランの中ではもう少し粘り強くと思っていたのですが、失点後も落ち着いてプレーできましたし、狙いの形はできていたと思います。ボールを奪ってカウンターという攻撃を狙っていたので、押し込まれても悪い雰囲気ではなかったし、ある程度は仕方ないと思っていました」

ボールの主導権を相手に握られながらも、ジェフは粘り強い守備で失点を回避。前半を0-1のまま折り返し、迎えた後半、攻守の切り替えをさらに上げて決定機を作る。51分には左サイドを突破した井出がクロスを上げ、ニアサイドに飛び込んだ船山貴之が合わせて同点。このゴールで勢いに乗ったジェフは攻勢を強め、ショートカウンターから何度も決定機を作った。だからこそ、船山貴之は「もったいない」と振り返った。

「(ゴールを)決め切るところでしっかり決めることができればウチが勝ったと思うし、その差はすごく大きいと感じました。あと2点は決められるチャンスがあったと思うので、決めないとこういう試合になってしまいますね」

90分では決着せず、試合は1-1のまま15分ハーフの延長戦に突入。この30分間で、両者の“差”が明確に表れた。105、108、115分と立て続けに失点を喫したジェフは、1-4で敗退。長谷部監督代行は、両者の差について次のように話した。

「選手たちは一体感を持って戦術を全うできる状態でピッチに入り、それを表現してくれたと思います。ただ、サッカーは結果ですから、チャンスを作ったら決めなければなりません。我々は質を改善しなければならないと思います」

もっとも、120分を通じて“勝てる雰囲気”は確かにあった。阿部翔平が言う。

「こういうチームに対して“勝てるという雰囲気”を作れたことが、まずは大きかったと思います。結果は負けですが、いい雰囲気で戦えたと思うので、チーム一丸となってもう一度やるべきことを整理したいと思います。結果を残せなかったことは残念ですけど、次につながると思います」

残る戦いの舞台はリーグ戦のみ。中2日のハードスケジュールだが、この敗戦で得た課題と手応えを、次の勝利に結びつけたい。

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