東京ヴェルディとの天皇杯2回戦で公式戦4試合ぶりの勝利を飾ったジェフは、25日、再び舞台をJ2リーグに戻し、敵地でFC岐阜と対戦する。

両者の“立ち位置”は似ている。第19節終了時点でジェフは15位、岐阜は16位。ジェフは25得点27失点、岐阜は26得点26失点と得失点でも似た成績を残しており、ジェフは3試合、岐阜は8試合勝利から遠ざかっていたが、天皇杯2回戦でともに勝利を挙げた。ジェフはもちろんだが、一方の岐阜も今シーズンはゲームの主導権を握り、ボール支配率の高いスタイルを貫いている。

フアン エスナイデル監督が言う。

「（岐阜は）ポゼッションを目指してくるチームで、彼らのやりたいこと、やりたいサッカーは明確に分かります。ボールをなかなか奪えないかもしれず、僕らはボールを奪うためにより多く走らないといけないかもしれません。お互いにどういうサッカーするかを分かっているので、良いサッカーをしたほうのチームが勝つでしょう。絶対に面白い試合になると思います」

ジェフは前節、3連勝中と好調の水戸ホーリーホックを相手に完敗を喫した。指揮官が「就任以来、最悪の試合」と振り返ったこのゲームは、プレーの正確性や連動性を欠き、相手の鋭いプレスを受けてロングボールに頼った単調な攻撃に終始した。ポゼッションを武器とする岐阜との対戦は同じ試合展開にならないはずだが、何より、フアン エスナイデル監督は“自分たちのサッカー”を自ら手放すようなプレーに落胆の色を示した。

“自分たちのサッカー”を貫き、似たスタイル、似た境遇にあるライバルに敵地で勝つことができるか。勝敗を分けるポイントはそこにある。

GK山本海人が言う。

「アウェイでの連敗を止めることはチーム全員が願っていることです。それを止めなければいけません。（岐阜戦では）ガムシャラになりながらも冷静にチャレンジする部分はチャレンジをしていきたいです。焦らずに堂々としたプレーをしていけば、アウェイだろうと勝てると思っています」

ここ数試合はスタメン出場から遠ざかっているアランダの気持ちにもブレはない。

「自分たちは、やるだけのことをやっているだけです。シンプルにサッカーをプレーすれば、物事はうまくいくもの。（岐阜戦に向けては）自信と強い精神力を全面に出すことができいれば、うまくいきます。主導権を握るサッカーを見せ、90分間、相手を上回るサッカーをするという強い精神状態で臨めば良い結果はついてきます」

アウェイでの最後の勝利は、4月15日に行われた第8節レノファ山口FC戦。下位に甘んじる現状を打破するためには、何としても敵地から勝点3を持ち帰り、勢いを取り戻すきっかけを作らなければならない。


フアン エスナイデル監督
（東京Ｖ戦で）使った選手はもちろん、勝つために選んだ選手です。どういうプレーをするのかを見たかった面もありますが、勝ちが必要だったから、あの選手たちを起用しました。次の岐阜戦も同じです。誰が一番準備できているか。勝つために、良い選手を選びたいと思います。
（岐阜は）ポゼッションを目指してくるチームで、彼らのやりたいこと、やりたいサッカーは明確に分かります。（しかし岐阜は）攻撃的なポゼッションではなく、相手のゴールから遠いところでのポゼッションが多くなっていると見受けられます。ただポゼッションについては、素晴らしいものを持っていると感じています。ボールをなかなか奪えないかもしれず、僕らはボールを奪うためにより多く走らないといけないかもしれません。お互いにどういうサッカーするかを分かっているので、良いサッカーをしたほうのチームが勝つでしょう。絶対に面白い試合になると思います。

山本 海人
（水戸戦は）チームとして失点をしてしまいました。アウェイで勝てないのは、僕の中でも悔しいこと。相手のプレッシャーは迫力がありましたが、J2のチームは頑張ってボールを追いかけてくるチームが多い。冷静にシンプルにやるなど、常に良い判断を考えていきたいと思います。
アウェイでの連敗を止めることはチーム全員が願っていることです。それを止めなければいけません。（岐阜戦では）ガムシャラになりながらも冷静にチャレンジする部分はチャレンジをしていきたいです。焦らずに堂々としたプレーをしていけば、アウェイだろうと勝てると思っています。今は（失点を）ゼロにすることが一番の自信になります。上位に向かうためにも、失点がかさむことは安定につながらないので、後ろの人間として無失点を一つの目標としてプレーしたいです。

乾 貴哉
水戸戦では相手のスピードに対応できず、ワンプレーの後の準備や予測が遅くなり、後手になってやられてしまいました。（天皇杯の東京V戦は）それを意識しましたが、まだ足りていません。しかし意識はすぐに変えられるので、変えていきたいと思います。天皇杯でチームが勝てたことが一番ですが、個人としては目立った活躍やプレーができませんでした。もっとインパクトのあるプレーでアピールしなければ、スタメンを掴み取ることはできないので頑張りたいと思います。
（岐阜戦に）もし出場したならば、前節・水戸戦のリベンジをしたい。岐阜は（ボールを）回すチームだと聞いているので、パスコースを消して声の掛け合いをしたいと思います。しっかりと対応をしながら監督の戦術に合わせて勝つためのプレーをしたいです。

町田 也真人
（東京V戦は）良い距離感でボールを回すことができました。あとはゴールが（流れの中からも）決められれば良かったなと思います。ただ、最近はあれだけ多く（決定機を）作れた試合がなかったので、それはプラスに捉えています。クロスは少なかったのですが、2トップだと中に入っていけるので、2トップの良さが出たと思います。
（岐阜の）大木武監督は、京都を率いていたときにも面白いサッカーをしている印象でしたが、個人的にはアウェイ岐阜戦で昨季もゴールを決めているし、岐阜に対して悪いイメージはありません。昨季は終盤まで0-0の展開でしたが、（失点を）ゼロに抑えて試合が進むと、気持ち的にも「まだ大丈夫」と思えるし、そこは大事かなと思っています。ただ、もちろん早い時間帯に点を取りたいです。本当にもう負けられません。勝つだけです。

アランダ
自分たちは、やるだけのことをやっているだけです。シンプルにサッカーをプレーすれば、物事はうまくいくもの。（東京Ｖ戦では）それがうまく90分間できたと思うので、これをやり続けたいです。（前半はプレスがハマったが）ホームで戦うからには相手を上回るサッカーをしなければいけません。前半はプレスをかけ、後半は狙いを変えてハーフラインを下がったところから奪ってのカウンターができていました。チャンスも多く作れていましたし、常に勝つのは我々だと思うことが大事です。
（岐阜戦に向けては）自信と強い精神力を全面に出すことができいれば、うまくいきます。主導権を握るサッカーを見せ、90分間、相手を上回るサッカーをするという強い精神状態で臨めば良い結果はついてきます。このアウェイ戦も勝利で終わりたいと思っています。

羽生 直剛
（天皇杯は）リーグ戦とは別物で、今まで（リーグ戦に）出場していた選手が（試合を見て）どう捉えたか。刺激になったりモチベーションになったりしたかどうか。ただチームに刺激が入ったことは確かなので、それをどうチームの勢いに変えていくかが大事になると思っています。（後半は少し引いてカウンターを仕掛けたが）サッカーに正解はありません。90分の中に流れはありますし、チームでオプションを持つことは必要。相手の嫌がるプレーを取る判断ができるようなレベルに行くことを目指したいと感じています。
（岐阜戦は）もちろん勝ちたい。アウェイでなかなか勝てていない。自分たちがネガティブな部分を打ち崩していかなければ、昇格できるチームとして成長していきません。もっと意識を高く持ち、勝点3を持って帰ってこられるようにみんなでトライしなければいけない試合です。

菅嶋 弘希
（東京V戦は契約の関係で）自分は出られませんでしたが、久々に出た選手がみんな活躍していたのを見たので、自分もこの岐阜戦に向けてしっかり準備していきたいと思います。東京V戦は、（町田）也真人くんが前にパスを出すタイミングがすごく良かったと思いました。もし也真人くんと一緒に試合に出ることになったら、自分がそれを受けることになるので、いいタイミングで動き出してボールを受けることを意識したいです。
今節の岐阜戦は、昨季のアウェイ・岐阜戦よりちょっと時期は早いですが、天皇杯で勝ったあとの試合という流れは同じです。自分としては昨季の岐阜戦はフル出場して、2-0で勝っていいイメージがあります。今季はあまりアウェイで勝てていませんが、ここでしっかり勝てるようにしたいと思います。


［前節の結果／岐阜］
岡山 1-1 岐阜


［前節の布陣／岐阜］



［前節の布陣／ジェフ］



［最近の戦績／岐阜］
05/27 京都 1-1 岐阜
06/03 岐阜 1-1 山形
06/11 愛媛 2-0 岐阜
06/17 岡山 1-1 岐阜
06/21 徳島 0-3 岐阜（天皇杯2回戦）


［過去の対戦成績］
14/09/20　千葉 1-0 岐阜
15/07/04　千葉 3-1 岐阜
15/10/25　岐阜 1-0 千葉
16/05/22　千葉 3-2 岐阜
16/09/11　岐阜 0-2 千葉