今日の試合におけるさまざまな局面の出来について、とても満足しています。失点で苦しんだ場面もありましたが、チームはいい守備をしました。今日の相手は“直接的な攻撃”をしてくるチームだと分かっていましたし、その対応が、チームの力を引き出してくれると分かっていました。同じようなタイプの相手に苦しんできたという事実もあるのですが、今日のディフェンスの出来にはとても満足しています。

攻撃に関しては、今までの試合でも、今日と同じくらいのチャンスを作ってきました。今日は選手のパフォーマンスが素晴らしかったので、そういう意味で公平な結果が導かれたと思います。

―― 後半の早い時間帯に大久保選手の交代を準備しましたが、実際にはそれから10分以上経過してから交代しました。

選手の交代については私が「必要だ」と思った時にするので、その時に、そのゾーンを補強したいと考えました。結果的にうまくいきましたし、相手の特徴である“直接的な攻撃”に対してうまくディフェンスしたかった。守備を中央に絞りたかったという意図と、セカンドボールを奪われたくない、中から守りたいという意図がありました。ただ、交代をしなくても結果は同じだったと思います。もちろん、交代をすることで試合のリズムを落とすことができますし、時間をかせぐこともできます。ただ、今日に関しては交代しなくても同じ結果が出たと思います。

厳しい時間帯がけっこう長かったんですけど、それを耐えられたのが一番大きいと思います。（先制点、ラリベイ選手へのアシストは）自分でもいけたんですけど、確実なほうを選びました。（チーム2点目、山本真希選手へのアシストは）真希があそこでフリーだったので。真希のスーパーゴールだったと思います。

（古巣・松本が相手だったという意識は）それは、特になかったです。まだ（6位以内に入る）可能性は全然あります。今は連勝できているので、その連勝を途切れさせないように、しっかりやっていきたいと思います。

前節の相手（ファジアーノ岡山）とシステムが同じなので、失点シーンの修正をしてきました。特にサイドチェンジに対する両ワイドの守り方。スペースを消すような意識で守備を作っていました。流れの中からのピンチはあまりなかったと思いますが、セットプレーが多く、それは少し対応が難しかった。でも、なんとか抑えられたというか、よくできたと思います。

今日は全体的にラインを低くして、前線の選手には前から守備に行かせるけど、後ろは低めのポジショニングを意識して相手のロングボールに対して前を向いて対応する。シンプルに裏を狙ってくることは分かっていたので、まずはそれをしっかりケアすること。相手のポストプレーに対しては、ダブルボランチの場合は“任せやすい”という側面があると思います。相手のミスに助けられたところもありますが、今日はいい状態で試合を進められたと思います。

松本のサッカーは完全にイメージできていました。高崎選手に当てる攻撃が多いので、自分がなるべく彼の近くにいて、スペースと相手とボールの軌道をうまく読みながらということを意識していました。ボールを拾えればキープできる時間が長くなるし、相手は3バックだからカウンターが生きる。ほとんど、イメージどおりのプレーができたと思います。今日の勝敗を分けたのは、一度追いつかれてから、2点目を早い時間に取れたことだと思います。

ボランチでコンビを組む（矢田）旭は前でプレーしてリズムを作る選手なので、自分がセンターバックの前にいて、相手が入れてくるボールを弾いたり、入れさせた後のボールを奪ったり。そこでシャットアウトすることで自分たちのリズムを作れると思っていたので、まずはその仕事を100パーセントでこなすこと。それから、前の選手がパスの出しどころを探している時に、自分が顔を出してサポートすることを心がけました。まあ、監督からは試合の途中で「もう前に出るな」という指示があったので、最後のほうはおとなしく（笑）。

今日はカウンターに入ってからラリベイのところでしっかりとボールが収まるし、タカさん（船山貴之）がすごくいい飛び出しをしていたので、そこから攻撃の形をうまく作れたと思います。守備については、いつもどおり僕らが前線からプレスをかけることを意識していました。相手は高崎選手にロングボールを蹴ると分かっていたので、出しどころにプレッシャーをかけることと、セカンドボールを拾うこと。その2つの意識は強かったと思います。

今日は攻撃面でもリズムがありました。ボールを奪ってからの出足も良かったし、ダメだと判断すれば遅攻に切り替えるという緩急の変化がかなりあった気がします。チームとしてすごくいい雰囲気だし、自信もついてきていると思います。次に対戦するアビスパ福岡も松本と似たサッカーをしてくるので、またしっかり準備したいと思います。