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2021 SEASON MATCHES試合日程・結果
「ほぼ完璧」な試合運びで4試合ぶり勝利!
大きな充実感を得られる90分だった。
スタメンは3-4-2-1の布陣。GKは新井章太。3バックは右から新井一耀、チャン ミンギュ、鈴木大輔の3人。ボランチは田口泰士と熊谷アンドリューが並び、右のワイドに福満隆貴、左のワイドに末吉 塁が位置。2列目には矢田 旭と見木友哉、1トップには櫻川ソロモンが入った。
攻守両面で「ほぼパーフェクト」と言っていい前半だった。中でも存在感を際立たせたのが1トップの櫻川だ。
13分に見せた最初のビッグプレーは、このゲームの勝敗を大きく左右する先制点につながった。中盤からの縦パスを受けると見事なポストプレーで右サイドに展開。深い位置に攻め上がった福満のクロスはGKに弾かれてCKとなるが、このチャンスに豪快なヘディングシュートを決めてチームに先制点をもたらした。
「ジェフは身長が高い選手が多いですし、セットプレーを武器にしなければいけないと思っていました。今日は僕が点を取りましたけれど、チームとしてセットプレーから点を取れたことが良かったと思います」
守備においても立ち上がりからの高水準を保った。5-2-3、あるいは5-4-1のブロックを形成して相手のビルドアップにおけるボールの動きをよく見極め、プレスをかける“スイッチ”や“奪いどころ”、さらにセカンドボールへの高い集中力を発揮して効率よくボールを回収。全体をコンパクトに保つために最終ラインを積極的に押し上げたことで、ボールを奪った後、攻撃につなげる際の距離感も抜群に良かった。そうした流れを作ったことで、面白いように櫻川の足下にボールが収まった。28分にはクサビの縦パスを受けてくるりと反転し、ゴール左下を狙う見事なシュートも放った。
完全に主導権を握ったジェフは、ポストプレーからのサイド攻撃、中に切り込んでのミドルシュート、セットプレーからのシュートシーンなどいくつもチャンスを作り、大きな充実感を持って後半に向かった。
“1点リード”の状態が続いたことで構える時間も増えたものの、前半と同様、後半もよく組織された守備を維持してピンチを回避し続けた。長崎は56分に長身FWの都倉賢、78分に突破力のある山崎亮平と特長のある選手を投入してきたが、尹 晶煥監督は66分にサウダーニャと船山貴之、69分に安田理大、78分に高橋壱晟と岡野洵と次々に選手を入れ替え、酷暑の中でもうまくエネルギーを維持し続けることに成功した。
選手が入れ替わっても守備の精度を落とさなかったジェフは、中2日の過密日程の影響で疲労感が見え始めた長崎に対し、終始落ち着いた対応で試合を運ぶ。そして迎えたアディショナルタイム。カウンターから途中出場の船山がゴールを奪い、リードを2点に広げて勝敗を決定づけた。
尹監督が振り返る。
「選手たちは完璧に近いゲームをやってくれたと思います。攻撃面ではしっかりボールをつなぎながらシュートまで持っていったシーンが多かったし、セットプレーからゴールを奪うこともできました。守備面でもしっかり集中して守ることができたと思いますし、11人だけでなく、後から入った選手たちも自分の役割をきっちりとこなしてくれました。今日の勝利の喜びを多くのサポーターと分かち合えたことが嬉しいですし、こういう試合を続けなければならないと思います」
チームにとって4試合ぶりとなる白星だが、手応えの大きいゲームだった。指揮官の言うとおり、これを続けて勝点を積み重ねたい。