今日みたいなディフェンシブな相手、完全に引いてくるチームに対し、どう戦うかがポイントだったが……。前半はウチのアクションが少なく、また、普通では考えられないような相手のゴールが決まってしまった。前半の終わりごろから後半にかけては、われわれも相手陣内でプレッシャーをかけたが、ツキのなさも手伝ってゴールは生まれなかった。サッカーは理論どおりにいかないもの。チャンスがあってもノーゴールに終わることがあれば、わずか一つのチャンスが得点に結びつくケースもある。そういう意味では、勝った相手を祝福したい。引いてくる相手に対し、精度の高いクロスやディフェンスラインからの押し上げ、あるいは2列めからの正確なシュートといった面を高めることが、今後の課題になるだろう。

─── 次のエスパルス戦に向けては。

試合まで2日しかないので、一番大事なのは疲れをとること。リフレッシュした状態で臨みたい。そして、短い時間ではあるが注意点を確認したい。エスパルスもいい選手をそろえたチームだが、今日とは試合展開が違うだろうと予想している。前に飛び出して積極的にくるので、そこへ出来たスペースをどう使うかがポイントになる。

─── 来シーズンに向けて、どういう選手が必要か。

シーズン中なので、個々の選手に関する話はできない。ただ、サイド攻撃や2列目の選手の攻撃参加、あるいはアグレッシブなディフェンスといった面が課題になってくる。

─── 攻撃が単調だったと思うが。

基本的に相手の戦術によるところが大きい。相手はボールを奪っても2、3人しかこないし、ほとんどは低いポジションで待ち構えていた。われわれにはパスを出すスペース、出て行くスペースがなかった。こういう相手を崩すのは、どのチームも大変なことだが、われわれにはこじ開ける力がなかったということだ。

（得点王はの問いに）こういう状況だから難しいと思う。もっとアグレッシブにいきたかったが……。決定的なチャンスが少ない。

前半は早く攻めたかったが、相手が引いていたのでカウンターを警戒してしまった。やはり、あれだけ引かれると攻めづらい。連敗してしまったが、問題は次の試合までにどのように立て直すか。選手のモチベーションは決して低くなっていない。ただ、相手も研究してくるので……。それだけウチを警戒しているということと考え、今後は相手がどんな戦術できても通用するようにしたい。

最初の5分で失点してしまった。が、守備に関しては決定的なチャンスを作らせたわけではない。それに、取り返せる時間も十分にあったが、ガンバは宮本を中心によく守っていた。こっちはチャンスを生かせなかったのが痛かったし、サイドのスペースをうまく使うことができなかった。それが勝敗の差になってしまった。

両サイドで精度の高い展開ができなかったのが問題。前回もそうだったが、相手に引かれたときに崩せなかった。早いボール回しで両サイドから崩すときの、センタリングの質がよくなかった。また、芝がスリッピ-でボールがコントロールしづらく、ラストパス、シュートの精度も悪くなってしまった。

展開が単調だった。もっとアイデアを出していかないと。確かにガンバは引いて守っていたが、それでも相手を脅かすようなプレーをし、ゴールをこじあけないといけない。今年だけでなく来年もあるわけだし……。もう一度、何が悪いかを確認して修正したい。ただつないでいるだけでは点は取れない。もっとシュートまでの形を作らないとダメだし、一人一人が体も頭も動かさないといけない。