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2003 SEASON MATCHES試合日程・結果

SEASON

7.12(土) 19:04 J LEAGUE DIVISION1 1stステージ第12節

ジェフユナイテッド千葉

市原

5-1
4前 半0
1後 半1
ベガルタ仙台

仙台

市原臨海競技場

試合終了

HEADCOACH

オシム監 督

ウチはしっかりしたプレーができた。ベガルタも今いる順位より、内容の濃いプレーをしたと思う。ジェフは戦術的にしっかりしたプレーができたが、特にいつもと違うポジションをやった選手が頑張った。ベガルタの素晴らしいプレーヤーに対して、タイトにつくという意味で素晴らしい成功を収めた。ゴールの数も、タイトにマークして相手のミスを誘発した結果だ。ただ、リードしたあとに個人プレーに走った点は気にいらない。サーカスのようなプレーをする必要はない。

─── 試合前は具体的にどんなプランを持っていたのか。

ウチの選手がだれをマークしたかは、見ていた皆さんのほうがわかっているだろう。もちろん、ベガルタの2トップは最高だから、彼らを抑えるか、あるいはパスを出す選手を抑えるのかに選択肢を絞った。そこで、ウチとしてはパスを出す選手を意識して抑えたが、それが成功したと思う。

─── ベガルタのディフェンスの感想は。

もちろん、5失点したのだからうまくいったようには見えないかもしれない。ただ、ディフェンスというものは、全員が任されていることを忘れてはならない。前から前からプレッシャーをかけていくことが大事になる。

─── 阿部、佐藤の二人が不在で、心配はなかったか。

それについても、皆さんが見たとおり。自分のポジションではない二人が、質の高いプレーを披露してくれた。二人が他のポジションをできることもわかったし、これはチームの利益にもなる。

─── ボランチの経験もある望月という選択肢もあったのでは。今日は途中から、望月を前のほうで使ったが……。監督にとって、それまでのポジションの先入観はまったくないのか。

まずいえるのは、望月はディフェンシブな選手ではないということ。すごくプレーの質が高いし、アイデアも豊富。ディフェンスはそれほど強くないが、坂本、茶野が後ろに控えることで、攻撃面の持ち味を発揮できる。崔龍洙やサンドロにしても、ディフェンスもできる責任ある選手になれば、チームのレベルはもっと上がる。ポジションうんぬんというよりはコンビネーションというか、FWも守備をやるというトータルサッカーを目指したい。まだまだジェフは程遠いが、夢を見るわけではなく、しっかりとした自分たちのものを作りたい。

─── 故障明けの崔龍洙が2得点を決めたが。

どの選手に対しても、常に満足することはない。なぜなら、満足してしまうと成長が止まってしまうからだ。

─── トータルサッカーはいつ完成すると思うか。

いつまでたっても実現できないよ(笑)。近づくことはできると思うけどね。

─── 村井、山岸の出来は。

二人に要求しているプレーは、そんなに簡単なものではない。今日も重要な役割を担った。サイドの相手をつぶさないと、中も崩れてしまう。そういう意味で山岸はよかった。まだ若くてレギュラーでもないが、今後もポジション争いをしていくと思う。村井はレギュラーだし、山岸とはまた立場が違う。それに、戦術というものは紙に書いて説明できないし、ひと晩で身につくものでもない。

─── 崔龍洙のFKに関しては。

普通、シュートは打たないでしょう(笑)。40メートルのFKを蹴るような練習もさせたことがないし、ビックリした。きっとGKも蹴ってくるとは思わなかっただろうし、偶然の産物といっても過言ではない。ただ、1-0ではまだまだ不十分だし、そこで彼が下したアイデア、勇気は大切ともいえる。崔龍洙はアイデアを持った選手ということ。

─── 前回、首位に立ちながら次で敗れ、監督は「慢心」と評したが。

慢心というより、首位に立ったことがないためのプレッシャーといえた。ジェフには勝利者に必要なメンタリティが足りない。これまで順位が中位だったとすれば、メンタリティも真ん中だったということだ。プレッシャーがかかる試合で勝つという難しい経験をしていかないと、なかなか成長しないだろう。

─── 優勝争いの中、マスコミも多くなった。監督はこの状況を楽しんでいるようにも見えるが。

全然楽しくない。マスコミがゼロのほうがいい。本当。それに、試合に負けたときは理由を語る必要があるが、勝った試合では選手が会見に臨んだほうがいいよ。私は日本語もわからないし、通訳も訳すのが大変そうだから。しかも、私は記者会見がうまくいっているかどうかわからない。皆さん、ウチが負け始めたら、どうか静かにしておいてくださいね(笑)。

山岸 智FW 26

今日はケガ人がでるなどのアクシデントがあって出場できたが、その穴を何とか埋めようという気持ちで試合に臨んだ。その結果、ゴールもできてよかった。ベガルタの左サイド(根本)はキックの精度が高いという話だったので、センタリングを入れさせないように注意したが、前半はうまくできていたと思う。今年になって試合に出る機会が増え、最初に比べて余裕も出てきた。それがいい結果につながっているのかもしれない。ただ、体力面ではまだ課題が残る。90分間安定したプレーができるように心がけたい。

羽生 直剛MF 22

後半にリズムが悪くなる時間があった。そういった時間はしっかりつないでやり直そうとした。確かに体力的につらいときはあるが、そのような時間では個人的には意識的に裏を取るようにしている。僕に相手ディフェンスがつられて、ほかの場面でボールがつながればいいと思ってやった。今後も自分たちのサッカーをやるだけ。そうすればおのずと結果はついてくるはずです。

坂本 將貴MF 23

監督にはあまり上がるなといわれていた。タイミングをみていけと。後半の立ち上がりなど不用意なミスがあった。ああいった場面は確実になくしていかないといけない。前半だけで4点差がついたこともあって、少しイージーになってしまったのかもしれない。もっと集中しないとダメですね。優勝? 意識していません。ウチらしいサッカーをやるだけ。自信を持って次の試合にも臨みたい。

斎藤 大輔DF 32

中断中に取り組んだ練習の成果が出ていると思う。今日の攻撃面に関しては、羽生がスペースにうまく出ているときはいい攻撃ができたが、前半や後半に数分、相手にペースをつかまれてバタバタする場面が見られたので、もっと落ち着いて試合を運びたい。また、守備面では1点失ったのも課題。

茶野 隆行DF 4

根本を抑えて相手のサイド攻撃の芽をつむのが今日の試合のポイントだった。不慣れなボランチにしては、うまくできたのかなと思う。ただ、ボールを奪ったあとにパスミスなどが多かったので、今後の反省材料にしていく。