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2016 November11

2016.11.28 UPDATE

11月28日(月)フアン エスナイデル新監督 就任会見全文

トップチーム

代表取締役 前田 英之
みなさん、こんにちは。ジェフユナイテッド前田でございます。本日は寒いなか、またお忙しいなかメディアの各社さまお集まりいただきまして、ありがとうございました。来季の指揮を、ここにいるフアン エスナイデル氏に執っていただくことに決定いたしました。
ここまでの経緯についてお話をさせていただきますと、私どもとして、ここ数年のチームの成績と、来季に向けてどのようなクラブを目指していくのかといったことを、経営陣、そしてチームを統括するゼネラルマネージャーと議論を重ねてまいりました。その中で指導者として必要であり、求められる特性を抽出し、そこで来季の指揮を執ってもらう指導者の編成についてリストアップをしました。最終的には複数名に絞った中で、ゼネラルマネージャーと私による面談をとおして、フアン エスナイデル氏に白羽の矢を立てたというところでございます。
ホームの最終戦でも申し上げたことですけれど、来季に向けてしっかりと戦う集団にしていくというのが、私たちの一つのテーマでございます。そういった中でチームとしての“士気”モラールをどうやって上げていくかということ、そして日々の練習で集団として一体感を高めていくために、どのようなアプローチが必要なのか。そういったところで引き出しも多く、また何よりも情熱的なエスナイデル氏が、ジェフの指導者としてふさわしいだろうという判断をいたしました。
個人、集団として屈強なチームを目指していくこと、つらいときも苦しいときも士気をしっかりと高く維持しながら、戦い抜く戦闘集団にしていくことを、私としてもフアン エスナイデル氏の手腕に高く期待をしているところです。
簡単ではございますが、冒頭、私のほうからお話し申し上げ、エスナイデル氏にバトンを渡したいと思います。

フアン エスナイデル監督(以下、エスナイデル監督)
こんにちは。ここにいることを名誉に思います。スペインで高橋悠太ゼネラルマネージャー(以下、高橋GM)と一緒にミーティングをしたときから、サッカーに関する価値観や、それに対してジェフがどのようにしていくべきかという目標など、いろいろな点で高橋GMと共感することができました。ジェフが歴史のあるチームであることは聞いていました。その歴史のあるチームを、強いチームにしなければいけないと思っています。
その挑戦も、私がここに来た理由であり、モチベーションの一つになりました。この千葉県、そして日本に来たときから皆さんのおもてなしが素晴らしく、必ず目標を実現できると思いました。高橋GMに感謝しています。もちろん目標としては、クラブの目標を達成することです。
早く練習をしたいと思います。練習を早くできれば、それだけチームを知ることができますし、良いチーム作りができると信じています。アシスタントコーチとしてマルコス ギジェルモ サムソの協力もあり、楽しみつつ目標を達成することを念頭に置いていきたいと思います。いま一度、お礼を申し上げたいと思います。質問があれば、お受けします。


(以下、質疑応答)


―― J1昇格を目指していく上で、具体的にどういう内容のサッカーをしていこうと考えていますか?


エスナイデル監督
まず、昇格するには、勝たないと始まりません。今季よりも、より“ゲームの主役”になれるような試合運びをしないといけないと思っています。チームとしても個人としても、“勝者のメンタリティー”を持たないといけません。積極的に前からボールを取りに行くことや、決断して覚悟を決めて前に行く、そんなチームを作りたいと思っています。


―― ジェフの試合はこれまでにご覧になったことはありますか? もしご覧になったのであれば、その印象をお願いします。


エスナイデル監督
もちろん、たくさん試合を観ました。このオファーをもらい、(監督就任の)決定をしたことへの判断材料にもなりました。とても良いサッカーをしていたからです。改善点もあったと思いますが、そこは改善できると思います。


―― 高橋GMにおうかがいします。いくつか監督候補をリストアップした中で、エスナイデル監督に決定した最大の決め手は何だったのでしょうか?


高橋GM
まず実際ヨーロッパに渡って4名の監督候補と面談をしました。その際に、まず今のジェフの選手が持っている“サッカーに対する価値観”を大きく変えられるかというところ、あとはしっかりコミュニケーションを取って、こちらをリスペクトする姿勢があるか、その2点をすごく重要視していました。
具体的に少し話をすると、たとえばボールを奪いに行くときの守備の表現の仕方。日本人の今の価値観は「守備をしに行け」と言うと、相手選手の前に立って相手を止めることを“守備”と言いますが、彼とそのあたりの話をしたときに、「奪うことが守備だ」と言っていました。日本人が持っている単語や言葉に対するイメージが、彼のサッカー観でいうともう一つ先にあり、日本人の感覚をもう一つ上の部分に変えてくれるのではないかと思ったのが一つです。
そして精神衛生上のこと。選手のことを話しているときに、すごくクラブのことを受け入れる姿勢がありました。「日本のクラブなんだから、俺の言うことを聞いておけばいいんだ」という姿勢ではなく、現状のクラブにどういう問題があって、できる・できないというところに対してコミュニケーションを取ってやってもらえるという感覚があり、そこはとても大きな決め手となりました。
先ほどフアン(エスナイデル監督)からも話がありましたが、私と面談する前に彼はジェフの試合を20試合くらい観ていて、そのときにジェフの問題点やゲーム分析を(彼が)プレゼンしてくれました。そのくらいクラブに対する思いも感じましたし、そういったプロとして当たり前の準備をしてきてくれたことも、大きな要因です。


―― エスナイデル監督にとって、アジアの日本という国で指揮を執るのは新しいチャレンジだと思うのですが、最大の決め手は何だったのでしょうか?


エスナイデル監督
一番の決め手となったのは、高橋GMとバレンシアで話をしたときに、プレゼンテーションが素晴らしかったのと、素晴らしいクラブに感銘を受けたからです。2部リーグにしてはレベルが高いと感じました。強いチームだというのも、私は感銘を受けました。そしてそれは、上に行かなければいけないという理由が、ほかのチームよりもあるということです。勝利を目指すクラブの姿勢を、私は評価しました。


―― ジェフの“問題点”はどこにあると考えていますか?


エスナイデル監督
“問題点”というと、語弊があるかもしれません。“問題”ではなく、改善しなければいけない“改善点”があると思います。僕がやろうとしているサッカーをうまくチームに取り入れることができれば、もっとチームが試合の主役になれると思いますし、もっと攻撃的なサッカーができると思います。


―― エスナイデル監督の“サッカー哲学”のようなものがあれば、教えてください。


エスナイデル監督
哲学と言えるかは分かりませんが、勝つことが一番です。勝ちにこだわる“勝者のメンタリティー”が大事です。どのように戦うか、攻めるか、守るか、ということについて、いくつかアイディアはあります。ただそれは練習をしないと分からないことも多いので、練習をしながら決めていきたいと思っています。一つ言えることとしては、もっと攻撃的に、もっと前からボールを奪っていけるようにしたいです。


―― チーム編成などはこれからだと思いますが、強いチームにする上で、キーマンとなる選手がいまの段階でいらっしゃるなら、教えてください。


エスナイデル監督
一般的にリーダーは、ゲームの中で現れてくるものです。もちろん、ベテラン選手に関しては、ほかの選手より一歩前に出てリーダーシップを発揮してほしいとは思います。ただ若手にも素晴らしい選手はたくさんいますので、その選手たちも前に出て、チームとして戦っていきたいと思います。(キーマンの)名前を挙げろと言われるかもしれませんが、それは控えたほうがいいと思うので、ここでは言いません。言いたくないとか、選手を知らないということではなく、選手に対するリスペクトです。


―― 日本は独特で、文化の違いやサッカーの違いに苦労する外国籍の選手・監督は多いと思います。日本という国・サッカーに溶け込むということに対して、どのような考え方を持っていますか?


エスナイデル監督
もちろん、文化的な違いはあります。それは、私が日本の文化に順応しなければいけません。クラブを変えていくためにも、選手はもちろんクラブで働いている方々も一緒になって、良いモノを作っていきたいと思います。良いモノを作っていけば、新たなチームの一面が生まれてきます。僕は来たばかりの人間ですし、お互いに“近づき合い”をしていきたいですね。


―― ちなみにジェフのサポーターは、スタジアムで「ロマンティック」という横断幕を掲げていますが、エスナイデル監督はロマンチストですか? それとも、リアリストですか?


エスナイデル監督
どちらかと言うと、リアリストですね。でもロマンティックな一面もあります。少しは(笑)。


―― 日本のサッカーに対するイメージはいかがですか?


エスナイデル監督
ジェフ以外にも、Jリーグの試合をたくさん観てきました。スペインのサッカーと似ていて、競争力がかなり高いと思います。スペインのサッカーに近づけたほうがいいという話ではありませんが、日本のサッカー文化や習慣の中で、変えたほうがいいと思うことはあります。それは、少しずつ変えていきたいと思っています。


―― 欧州のクラブチームあるいは代表チームなどで、エスナイデル監督が目指しているサッカーを体現している、理想のチームはありますか?


エスナイデル監督
特に目指しているチームはありません。僕の頭の中にあるチームが、目指すチームです。



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