#081
2024.05.10 Update!!
メンデス
圧倒的な体躯を駆使したハードかつクリーンな守備を武器とし、求められる役割を完璧にこなしてチームの勝利に貢献する。
日本でのキャリア10年目を迎えた頼れるセンターバックは、2年目のジェフに対して揺るぎない自信を持っている。
インタビュー・文=細江克弥
―― なかなかそこが安定せずにモヤモヤする状況が続いていると思うんですけど、メンデス選手は今、チームに対してどんなことを感じている?
シンプルに、少し運が足りないと思っています。勝たなければいけない試合で小さなミスが起きて、それが不運なほうに転がって結果に影響してしまっているところが本当に悔しい。ただ、内容についてはまったく問題ないと思っています。もどかしい結果が続いているけれど、チームの状態をネガティブには捉えていません。
―― ブラウブリッツ秋田戦の負け方は誰にとってもショッキングで、めちゃくちゃ悔しい結果に終わりました。
それこそ“こちらに転がってこなかった試合”の典型というゲームでした。内容は良かったけれど勝てなかった。そういう試合でした。もちろんチームメートたちは落ち込んでいましたし、怒りの感情を抱えていました。自分たちにとって予想できないことが起きてしまったので、そうなるのも仕方ありません。ただ、試合は続くので落ち込んでいる暇はありません。どの試合でも同じですけど、勝っても負けても、その試合が終わった瞬間から次の試合に勝つことだけを考えればいいと思うんです。僕はいつも「早く次の試合がこないかな」とワクワクしていますよ。
―― 結果が安定しない中で、それでも高いモチベーションを維持し続けるために必要なことは?
それはもう、すごくシンプルです。自分たちを信じて、仲間を信じてやり続けることしかない。自分たちは間違っていないと信じるだけ。そうやってモチベーションを維持し続けるしか方法はないんじゃないかな。今まで入らなかったシュートが入ったり、やられてはいけない失点を防げるよになったり、そういう瞬間が来るのを我慢強く待つしかないと思っています。その瞬間はいつやってくるかわからないけれど、わからないからこそ逆に、自分たちを信じて、自分たちにとって“いい内容”を続けなければその瞬間は訪れません。そこがサッカーの面白いところだし、難しいところですよね。
幸運なことに、いつもすぐに次の試合があります。だからこそメンタルを切り替えることができるし、すぐに試合があるからこそ自分たちを信じ続けられると言えるのかもしれません。振り返って落ち込んでいたらそこで終わり。どんな結果であっても、前を向くしかないんです。大丈夫。少しの運がこっちに転がってくる感覚さえつかめれば、そう簡単には手放さずに波に乗れると思っていますよ。
―― メンデス選手はショッキングな負けがあっても基本的にはそれほど気にせずに前に進める?
だって、それしかないですから。やるしかない。どんなにつらくても前に進むしかない。シーズンは長いから、苦しい時間は必ずあるものです。そこから脱するための方法は1つしかないんだから、迷っているヒマなんてありません。
―― 強い(笑)。
サポーターの皆さんのフラストレーションもすごいだろうけど、選手のフラストレーションもすごいんですよ(笑)。ただ、サポーターを笑顔にするのは僕たち選手にとっての責任ですから。それがあるからこそ、気持ちを切り替えられるのかもしれません。
―― じゃあ、ちょっと負けたくらいじゃチームに対する自信は揺るがない。
もちろん。自分たちの力を信じるために日頃から激しいトレーニングをしているようなもんですから。