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#082

2024.06.04 Update!!

俺がやります!

佐久間 太一

第13節いわきFC戦、右サイドでスタメン起用されたのは佐久間太一だった。
62分までの出場で存在感を示し、3年目にして「プロ初スタメン」を刻んだ。
1年目の自分とは違う。手応えをもって今季は右サイドで挑む。

インタビュー・文=細江克弥


佐久間 太一

めちゃくちゃ悔しかった

―― やっぱり、あのいわき戦(第13節)のことから聞かなきゃいけないと思うんですけど。

あ、はい。ありがとうございます。

―― プロ初スタメンだったあのゲーム、どんなメンタリティーで臨みました?

スタメンがわかったのは試合当日のホテルでのミーティングでした。もちろん準備はしていたんですけど、ちょっとびっくりしたので、そこまでの高ぶりを感じる暇もないままスタジアムに入ったという感じで。

―― 急きょ遠征メンバーに入ることになったんですよね。

そうです。正直、その時もスタメンで出る可能性があるとはあまり思ってませんでした。ただ、その日になって、みんなからメンバー入りについては「あるかもよ」と言われていたので、なんとなく心の準備はしていたというか。自分としては調子が上がっていると感じていたんですけど、でも、実際にメンバー入りがわかった時は「ホントに俺か!」という気持ちもありました。

―― 実際にピッチに立ってみて、どうでした?

すべて初めてのことなので、いい意味での違和感というか、ちょっとヘンな感じはありましたね。けど、それもぜんぜん覚えていないくらい興奮していたというか。でもまあ、緊張していたのは試合前までです。始まってからは特に何も感じることなく、「絶対に点を取ってやる」ということしか考えてなくて。

―― それはすごい。メンタル強いのでは?

いや、もともとあまり緊張しないタイプなんです。だから、むしろ試合前にまあまあ緊張していることを感じて、自分でもちょっとびっくりしたという感じでした。

―― なるほど。それでも堂々としていたというか、実際にボールに絡むシーンも少なくなかったし、62分までの出場時間で存在感ははっきりとありましたよね。

自分ではよくわからないんですけど、公式戦に出ることがかなり久しぶりだったこともあったし、試合展開的にもやっぱりちょっとキツかったですね。前半は上下動がかなりキツくて、それがもっとちゃんとできるように自分のコンディションをもっともっと上げなきゃいけないと感じながらプレーしていました。ただ、「やれる」という手応えはずっとあったので。クロスを上げたシーンが何度かあったと思うんですけど、やっぱりその質にもっとこだわらなきゃいけないと感じた前半でした。

―― 確かに、試合展開的にかなり難しかった。ボールが落ち着かない時間も長かったので。

本当にそうでした。最初がかなりキツくて、パッと時計を見たら10分くらいで「まだ10分!?」と思ったことを覚えてて(笑)。それでも立ち上がりの時間帯で自分にチャンスがめぐってきたところもあったので、やっぱり、試合に出たからにはああいうシーンで結果を残さなきゃいけないんだなと感じました。プレーできたことは楽しかったけど、やっとめぐってきたチャンスだったので、だからこそ結果を出したかったです。

―― 確かにそうかもしれません。初出場とかケガ人とか関係なく、もしあの試合でゴールを決めてチームを勝たせていたらまたぜんぜん違う流れになっていたかもしれないから。

そう思います。そのことを試合に出たからこそ改めて強く感じました。結局のところはチームとしても個人としても悔しさしか残らない試合になってしまったので、やっぱりあれじゃダメだと。自分が試合に出たからといってチームが負けてしまったら何の意味もないし、自分が決めるチャンスがあったからこそ、あれを決めていればまったく違う展開になっていたんじゃないかなと。本当にそのことばかり考えていたので、あの試合は、やっぱりめちゃくちゃ悔しかったです。

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『右で勝負してダメなら』

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