ベガルタ仙台レディースとのホーム開幕戦は1対1のドローに終わり、勝点1ずつを分け合った。

ゲーム開始直後からベガルタ仙台レディースが中盤でリズムを作りながら積極的にボールを動かす。受け身になりながらもジェフレディースは11分に最初のビッグチャンスを作った。櫻本尚子が中盤でボールをインターセプトすると右サイドの保坂のどかにパス。クロスは相手に当たり、ペナルティボックスの外にこぼれるとすかさず筏井りさがシュートを打つもゴールキーパーにキャッチされた。

中盤で相手からボールを奪えるようになったジェフレディースに試合の流れは傾いた。
42分に左サイドから深澤里沙がドリブルで突破。こぼれ球に菅澤優衣香が反応し頭で合わせるも間一髪で相手ディフェンダーにクリアーされる。
攻勢を強めていったその3分後、ついにジェフレディースが先制する。筏井りさのミドルシュートがバーに当たり、その跳ね返りを菅澤が落ち着いて右足で押し込み、喉から手が出るほど欲しかった先制点を手に入れた。菅澤は自身の100試合出場試合に自らが祝砲を打ち上げる格好となった。
「自分の100試合というよりは、大事なリーグの初戦ということでフォワードとしてしっかりとゴールをできたことは良かった」(菅澤)。

先制し流れを引き寄せたように思えた後半だったが、ベガルタ仙台レディースに球際やセカンドボール争いで後手を踏む。そして、パスミスも目立ち始め、持ち味の粘り強さを発揮できずにいると69分に、自陣の深い位置でボールをカットされると中央を破られ、そのままシュートを決められてしまう。

三上尚子監督はこの状況を打開すべく、70分に瀬戸口梢に代えて柳井里奈、80分に筏井に代えて安齋結花を投入。82分、84分と続いたコーナーキックのチャンスも得点に結びつけることはできなかった。

そして89分には最後のカードとして保坂に代え上野紗稀を投入し、勝点3にこだわる姿勢をみせたが1対1のまま試合終了のホイッスルを迎えた。

キャプテンの櫻本は「とにかく勝つことだけを考えていました。流れや雰囲気を変えたかったのですができず残念です。ビルドアップのチャレンジはできていた部分もありましたが、リスク管理の部分ではまだまだな部分があって、そこをもっとやっていけるようにしたい」と口にした。

勝点3を得ることは出来なかったが、戦いは始まったばかり、下を向く必要はない。次節は、昨年の女王“浦和レッズレディース”だ。
「課題をしっかり修正して、相手に苦手意識をつけるくらいガツンといきたい」(櫻本)。

この悔しさを次の試合にぶつけ、ホームフクアリで勝点3をもぎ取りたい。