ホーム最終戦を白星で飾れず
ホーム最終戦となったプレナスなでしこリーグ第17節・浦和レッドダイヤモンズレディースとの一戦は0対1で惜しくも敗戦となった。
三上尚子監督は「前半からもったいないファールも多く、相手の特長を出されてしまいました。ケアはしていたのですが、その回数も多くなってしまいました。ゴール前の精度や飛び出すタイミングやスピードも上げて行かなければいけません」と悔しさを滲ませた。
先発にはGKに山根恵里奈、DFに櫻本尚子、西川彩華、磯金みどり、上野紗稀、MFには、安齋結花、瀬戸口梢、鴨川実歩、深澤里沙、FWには菅澤優衣香、小澤寛が入り、4-4-2の構成となっていた。
試合開始のホイッスルと同時にジェフユナイテッド市原・千葉レディースは、前線から激しくプレッシャーをかけて行く。
3分にコーナーキックからチャンスを作るが、こぼれ球を拾われ、浦和のサイドを起点とした攻撃に圧される展開が続く。
個の能力の高い浦和にボールを持たれても、チームは4-4のブロックを敷いて粘り強く対応する。30分には、ゴール正面およそ20メートルの位置からのフリーキックを山根がファインセーブして失点を防いだ。
ジェフレディースは、カウンターから相手の最終ラインの裏にボールを入れていくが、なかなかシュートまでは持ち込めない。
「ポゼッションでも相手が上回っていました。どこで取り切るかという判断ができず、ファーストディフェンダーの寄せも遅く、何度もセットプレーを取られてしまいました」(西川)
スコアレスのままハーフタイムを迎えると、三上尚子監督は現状打開のために「動き出しの部分」と「ファーストディフェンダーが決まらず(譲り合って)ボールを見てしまう」場面への修正を施すと同時に、小澤と深澤のポジションを変える。
チームは後半の頭にリズムを掴むと48分には、右サイドからのクロスを菅澤がヘディングで合わせてゴールを脅かす。
しかし、ここまでは何とか踏ん張っていた守備陣だったが、不用意なファールが増え、セットプレーを浦和に与える場面が目立ってくると、55分にセットプレーの流れから長船加奈に決められ失点をしてしまう。
そこで指揮官は65分、小澤に代え若林美里を投入すると上野を一列上げ、追撃体勢を整える。
70分には安齋がミドルシュートを打つが、相手ゴールキーパーにキャッチされる。その後も前線の菅澤をめがけ、サイドからアーリークロスを放つが惜しくも合わない。
一方、逃げ切り体勢を図る浦和は、5-4-1のブロックで守備を固め、ジェフレディースの攻撃を遮断して行く。
指揮官は90+1分に安齋を下げ、鶴見綾香を投入。後ろの人数を削り攻撃の枚数を増やしたが追い付くことは出来ず、試合終了を告げる笛が鳴った。
次節は、23日(日)にアウェイで伊賀フットボールクラブ くノ一とのリーグ最終戦を迎える。
キャプテンの櫻本は前を向いて言った。
「目指したモノはタイトルでしたが、それに届かなかった責任を感じています。チームとして狙いを持ったサッカーをしたいので最後に後悔のない2016シーズンにしたいと思います。全力で戦います!」
今シーズンを笑顔で締めくくるためにも、また、29日(土)に行われる第38回皇后杯2回戦に向け勢いを加速させるためにも、次戦は“絶対勝利”を目指して行きたい。