5.3(木) 15:04 1stステージ第7節
市原
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鹿島
市原臨海競技場
試合終了
HEADCOACH
毎回の勝利も大事だが、3連勝がフロックではないことを示す意味でも大きい勝ちだった。周りはもちろん、チームの心の中にも確信が芽生えたのではと思う。ハードワークと、試合を重ねるごとの経験が実を結んでいるといえるだろう。今日は組織だった守りに加え、前半は攻撃面もよかった。相手を上回っていた。2ゴールを奪った時間帯も悪くなかったが、欲をいえば前半のうちに得点がほしかった。アントラーズはポテンシャルの高い素晴らしいチーム。もし、後半30分までの戦い方をされたら、われわれにはチャンスがなかったかもしれない。しかし、その力を出させないことが大事。自分たちの力を信じて戦い抜いた今日の試合には、本当に満足している。
─── 今日の試合に向けて指示したことは。
ゲーム前にも徹底したが、とにかくアントラーズは力のあるいいチーム。勢いづかせると大変なので、特に立ち上がりは注意するように指示した。また、2トップに入るパスや落としたボール、あるいはカウンターへの対応がポイントだった。そして、奪ったら相手よりも早くボールを動かす。それができれば、いいゲームができるだろうと考えていた。
─── これでリーグ戦4連勝だが、昨年と比べて何が変わったのか。
変わったというより、昨年からのプロセスで現在に至っている。昨年の8月に監督を引き受けたとき、その落ち込んだチーム状態を考えた結果、いかにしてリーグ戦再開後の5試合で1勝するかがポイントだった。やっている選手も面白くなかったはずだが、残された時間を考えると、しっかり守ってカウンターを仕掛けるチーム作りしかなかった。そして、昨年のうちにディフェンスを徹底して、今シーズンから手がけたのが攻撃面。2トップとMFの動き出しやタイミング、あるいはくさびを使ったりサイドに開くなど、ヨーロッパのトップチームのようなモダンな攻めを、ジェフでもやりたいと私は思っている。確かにロングボールも大きな武器だが、それを使い分けることが大事。昨年のように、ロングボールだけに頼ることはない。今のようなサッカーを続けていけば選手にも自信になるし、何よりプレーしていて楽しいと思う。
─── 今日は中西が2ゴールを挙げたが。
チームにも本人にも活気づくものとなるだろう。彼にとってここ数年は、本当に厳しい環境だったと思う。残留争いの中、キャプテンとすればディフェンシブな仕事をせざるを得なかった。彼の最大の持ち味を失っていたと思う。もう一度いいパフォーマンスを見せるためにも、クロスの精度アップや飛び出すタイミングの練習に取り組んでいるが、今日はその練習の成果が出たと思う。まだまだ期待している。
1点目は大柴の体勢が厳しそうだったので、抜けるのかどうか半信半疑だったけど、信じてゴール前まで走った。あとで大柴に聞いたら、メチャメチャ(ボールを)ほしそうな顔をしてましたよ、といわれたけどね(笑)。2点目はこぼれたところがよかった。せっかくきたボールだから、一度ためてからいい感じで蹴った(笑)。とにかく今は、前へ出て行くという意識でプレーしていて、それが今日の得点につながったのだと思う。
確かに結果はついてきているけど、内容的にはまだまだ。特に、先制点を奪ったあとに押されたように、チームが勝ち慣れていないと思う。試合で経験を積んでいくことが必要。
ディフェンスの主力も欠いていたし、アントラーズは本来の調子ではなかったと思う。ただ、相手がどうこういうより、ジェフがいいサッカーをしたことが勝因。一人一人が自分の役割をはたした結果だし、満足できる内容だった。試合に臨むとき、選手に多少なりとも自信が出てきたように感じる。それを失わないように今後も戦っていきたい。