前半はわれわれのサッカーができたし、選手もいいパフォーマンスだった。ボールをきちんとポゼッションし、グラウンドを幅広く使い、裏にスペースがあれば深いパスを繰り出した。ディフェンスも機能した。しかし、エスパルスもいいチーム。後半に奮起してプレッシャーをかけてきて、何とかジェフのゴールをこじ開けようとした。そのため後半は相手に押し込まれたが、いつもいうように勝つためには多少、もしくは多くの運が必要ということだろう。われわれは後半も同じサッカーをしたが、武藤の離脱が痛かった。彼が抜けたことにより中盤でのタメがなくなり、ボールをポゼッションすることができなかった。それでもエスパルスの攻撃に耐えて2点目をもぎ取った。この時点で勝負があった。エスパルスも外から強引にいきすぎた面があり、われわれはそれに対応できた。また、攻めながらも点が取れなければ、カウンターを受けるがサッカーの決まりごとともいえるだろう。とにかく、2位はうれしいこと。外から見ても大きな驚きだと思う。

─── 水曜のゲームが終わったあと、エスパルスをどう分析したのか。

エスパルスはいいチームだが、あえてウィークポイントをいえばディフェンスラインがフラットになる時間が長いこと。あるいは、深いところにパスが出たときにカバーリングが遅い、あるいはカバーリングがないので、その辺をつくことができればと考えていた。また、比較的プレッシャーも少ないので、ボールは動かせるだろうと思っていた。逆にエスパルスのいいところは、ペナルティエリア付近、あるいはペナルティエリア内に入ってきたときに、緩急をつけた攻めをしてくる点。そのため、クサビに入ってくるところにきちんと対応する、あるいは2列目から出てくる選手のマークを怠らないことがポイントだった。さらに両ウイングバックには、いいポジションからのベストな対応を望んでいた。

─── 崔龍洙の動きはどうか。

コンフェデ前よりもいいパフォーマンスといえる。戦術理解度もアップしたし、ジェフのサッカーに適応してきたといえるだろう。練習やゲームにもリラックスして臨んでいる。特に、サイドで味方がボールを持ったときの動きが素晴らしいし、ゴール前に入るタイミングもいい。今後の課題は、クロスやサイドからのボールに対するヘディングの正確さ。また、もっとコンディション上がれば前線からのプレッシャーもかけられるだろう。

─── これで暫定2位。前期は難しいにしても、セカンドステージでの目標は優勝になるのではないか。

ファーストステージを3試合残しているし、その辺の話はまだ早い。例えば、ファーストステージを3位で終えたと仮定しよう。チームには当然目標が必要なので、セカンドステージはそれ以上ということになる。しかし、それを考えるのは早い。われわれはこれまで、目の前のゲームに対して100パーセントの力でトライしてきた。残り3試合も同じだ。

─── 武藤に代えて林を投入しながら、林を山本と代えた理由は。

たくさんのことを変えたくなかったので、今までやってきた中から選択した。つまり、ムイチンをボランチにしてトップに林を入れ、大柴を1列下げた。これはオフェンシブなバリエーションだが、守っているだけでは勝てないと思っていた。ただ、林がケガから復帰したばかりで、パフォーマンスがもう一つだった。また、エスパルスに攻められていたこともあって、ディフェンシブな山本を入れて中盤の守備の立て直しを図った。

─── 1週開くが、ケガ人の状況は。

武藤はたいしたことがないと聞いている。村井、茶野に関しては、まだどうかなという感じ。

─── 後半になって押し込まれたのは、中盤の構成が変わったからなのか。

精神面と肉体面の両方の問題。1点リードしているジェフが受け身になり、向こうはアグレッシブにきた。また、ジェフの前半の動きからいってコンディションが落ちる半面、理由は分からないが前半の動きが鈍かったエスパルスが、後半はコンディションを上げてくるのも当然といえるだろう。ただ、武藤がいなくなったことにより、ボールを奪ったあとのポゼッションがうまくいかなかったのは確かだ。

厳しい試合の中、チームの勝利につながる得点を決めることができてうれしい。相手のマークが厳しく、体の調子も決していいとはいえないが、今日の勝利はチームが一つになって戦った結果だと思う。次の試合も頑張りたい。

今日の勝利は、チームとしても自分にとっても自信になる。暫定とはいえ2位だし、この勝利はすごく大きい。今後も頑張り、一回りも二回りも成長してチームの勝利に貢献したい。

勝ったけど試合内容はまだまだ。本当はもっとしっかりつないでゲームを組み立てなければいけない。クリアするだけになってしまい、悪い部分が出てしまった。今後はこうもうまくいかないと思うので、もう一度立て直す必要があると思う。ただ、連戦続きのうえにケガ人が多い中、この勝利は大きい。今後も一つ一つ戦っていきたい。

無失点で勝てたのでよかった。自分のプレーとしては、市川に裏に走られない間合いを取っていたが、相手もその間合いを計っていたので探りあいになってしまった。ニ人とも自分らしさが出なかったね。でも、最低限の役割として、相手を抑えることが大事ですから。2位？　暫定でしょ。でも、気分の悪いものではない。優勝の可能性もかろうじて残っているし、戦っているからには最後まで1位を目指した頑張りたい。

ウチがリードしていたわけだし、後半攻められたのはしょうがない。運もあったし、勝ててよかった。エスパルスとの3連戦の中で、疲れもあったし今日が一番難しいゲームだった。次の試合は（警告3回目のため）出ることができないが、私のポジションには代わりの選手がいるので大丈夫。