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2004 SEASON MATCHES試合日程・結果

SEASON

4.10(土) 19:04 J LEAGUE DIVISION1 1stステージ第4節

ジェフユナイテッド千葉

市原

2-1
0前 半0
2後 半1
鹿島アントラーズ

鹿島

市原臨海競技場

試合終了

HEADCOACH

オシム監 督

勝ったのはよかったが、どういう試合だったかを説明するのは難しい。また、アントラーズは経験のあるチーム。こういう試合を勝つのは、本当に大変なことだ。相手のGKが退場するまでは、どちらにも有利ではなかったが、そこから試合が一気に動いた。ウチにとっての数的優位は、裏返せばアントラーズの心理的優位にもつながる。相手は一人少ないことでもっと動こうとするし、ウチは一人多いから余裕が出てしまう。だから先制されてしまったが、こういうパターンは昨シーズンもあったし、決して新しいことではない。ウチにとってよかったのは、その後、ポジティブなアクションを起こせたこと。相手のペナルティエリア内でアグレッシブな動きを見せ、ゴールを決めることもできた。また、長い時間11人で攻めながら、なかなか点が入らなかったのに、早めのサイドチェンジを織り交ぜてからゴールチャンスが生まれ出したともいえる。アントラーズは日本で3本の指に入る強豪チーム。他のチームほど魅力的なプレーはしていないかもしれないが、とにかく強い。ただ、ジェフがアントラーズに勝てるということも分かってもらえたはず。そして、お互いに技術面ではエレガントじゃなかったと思うが、ともに90分、走って戦い続けた。見ているほうも、たまにはこういうゲームもいいんじゃないかな。

─── 先制されるまでのジェフと、その後のジェフ。なぜこう差が出たのか。

こういうことが起こるというのが問題。確実にやらなければならないところでミスが出てしまう。ただ、アントラーズの先制点がジェフに火をつけたといってもいい。そこが今日の試合の中で、唯一よかった点だ。そして、勝てそうな試合というものは、得てして逆に負けることもある。

─── 林が入ってから、サイドを深くえぐる形が多くなったが。

林が何かをやろうとしたのは素晴らしいこと。ただ、それがいいかどうかはわからない。なぜならプレミアリーグでは、もっと早い段階でアーリークロスが入ってくるからだ。ゴールライン際までえぐるということは、センタリングの角度がなくなるし、相手GKと味方とのスペースも狭まる。要はセンタリングを上げる場所よりも、その中身が問題ということ。今日は新井場、青木が引いていて、坂本や村井の前にはスペースがあったが、そこから何も生まれなかった。見た感じはきれいなサッカーだったかもしれないが、危険な雰囲気はなかったと思う。

─── 日本の選手のクロスは総じてヘタな気がするが。

日本のリーグに対して、マイナスイメージを持つ必要はないよ。ビッグクラブでもクロスがヘタな選手はいるし、もっとポジティブに考えていいのでは。

─── ナビスコカップも含めて連勝が続いているが、それでも試合前にカツを入れたそうだが。

アントラーズは強豪チーム。決して負けるのは恥ずかしいことではないし、失うものはない。そして、勝っているからといって、ジェフが強いチームに思われているようだが、決してそんなことはない。選手も監督も、負けることがあるのは知っておかなければならない。ただ、相手を尊重して挑んでいれば、もっと自分たちのサッカーができたはず。首にナイフを突きつけられた状態だった。

─── 勝利にこだわったカツではなかったのか。

負けたほうがいいと思っているわけはないし、常に勝てないにしても選手だって勝ちたいはず。ただ、具体的に必ず勝てるかという問題は別だ。例えば、Jリーグの監督会議で、優勝を目指しているというコメントがほとんどだが、数字上でいえば1チームしかない。

─── 途中、村井が中に入ってきて羽生が左サイドに回るシーンが多かったが、監督の指示か。

相手に集中させず、さらに二人の力を発揮するのが目的。ジェフのサッカーは大きな動きが必要なのだ。背が高くてゴツければ別だが、見てもらえばわかるとおり、羽生も佐藤も坂本も村井も、動かなければ何も残らない選手。指示というより、こういった練習を積んでいるわけで、ウチはよく走るという形容をされるが、ボールを使わないランニングはしていないよ。ただ、今日の試合でもまだまだ動きが足りないね。

─── 首にナイフを突きつけられているというのは、慌てて余裕がないということか。

そうではなく、ギリギリの状態で戦っているという意味。ただ、本当のところはそこまでいっていない。大きなスポンサーがついているチームはたくさんあるし、ジェフは穏やかな日々が続いている。

(最後に)私は質問を受けるのがきらいだが、今日勝ったのはジェフにとって新しい経験。なぜなら、以前は負けていたからだ。今日のような勝ちは本当に大事。特に、Jリーグは似通っているチームが多く、実力が伯仲しているから大変なのだ。

斎藤 大輔DF 3

基本的に自分がポストプレーヤーを見て、茶野がスピードのある選手をケア。2列目から出てくる選手はボランチと連携して対応した。とにかく勝ったのはいいが、立ち上がりから自分たちのペースでやれるようにならないと、優勝する力があるとはいえない。

羽生 直剛MF 22

パスを出して、また走ってサポートという、連続性のある動きができなかった。また、先制されて精神的に苦しかったが、相手は10人だし落とせるゲームではない。プラス、交代で点を取りにいくんだという姿勢が明確になったことで、チームが一つになって逆転できたのだと思う。

巻 誠一郎FW 18

10人になってからボールは回せるようになったが、ちょっと動かしすぎた感がある。また、個人的には体を張ってクサビを受け、リズムを作ろうとしたがうまくいかなかった。次の試合の課題です。

サンドロFW 13

2点を取って逆転したのは大きい。先制されてもあきらめず、とにかくジェフは戦い続けた。今、ウチは戦うたびに強くなっているし、優勝を目指して頑張りたい。