4.28(木) 19:03 第8節
市原
|
G大阪
市原臨海競技場
試合終了
HEADCOACH
この試合というより、ガンバのようないいチームに対して、もし負けたらどうなるのかを考えていた。ただ、今日は選手が非常に規律よく戦っていた。たぶん、チェルシーとリバプールの試合を見たんでしょう。マネしていましたね(笑)。ウチの選手はフェルナンジーニョ、大黒、アラウージョ、シジクレイといったガンバの重要な選手をしっかり抑えていた。そのような選手が抑えられると、ガンバも相当難しくなるだろう。ただ、また失点してしまった。ガンバが点を取ろうとするプレーをしてきたのは確かだが、ウチは失点しないプレーをしないといけない。毎試合点を取れるとも限らないからだ。ちなみに、この風はジェフのほうに向いたね(笑)。
─── 前半、風下をとったのは意図的なものか。それと、右サイドから攻めたのも意図的なものか。
たぶん、阿部がコイントスで負けたからじゃないか。トスは勝った? それなら、阿部もいい選択をしたね(笑)。ちなみに体力が万全なら風下がいい。ただ、日本は天候が変わりやすい。後半に風が止まったかもしれないし、あるいは後半は風が逆に吹いたかもしれない。ひょっとすると、前後半風下という可能性もあるからね(笑)。とにかく今日は勝ちたいという気持ちが大きかったのは確かだし、そのぶん神経質になっていたのも確か。チャンスもあったし、チャンスで外した。それは人間である以上、仕方がない部分でもある。そういう意味で、今日の試合の中で部分的に負けていたところもあるが、勝ったことで選手がプロ意識を持てたのではないか。サッカーは遊びではない。選手にとっては義務であり、観客、スポンサー、そして自分たちのためにもベストのプレーをしなければならない。観客が勝っても負けても手をたたく時代は終わるだろう。観客もプロフェッショナルの目で試合を見るようになる。彼らはお金をもらっているわけではなく、お金を払っている。そういう意味で、試合に勝つところを見たいわけだ。非常に危険なことでもあるが、私はそう考えている。
─── もう一つの右サイドに関する質問は。
攻撃というものは、攻めやすいところから攻めるもの。それは見ていればわかるだろう。今日は内容的にも勝っていたが、監督である以上、アントラーズ戦やエスパルス戦を許すわけにはいかない。他の人は許しても、私は毎試合、厳しい目で見ないといけない。特に、ジェフは他のような質の高い選手を抱えているわけではないからだ。
─── 水本ではなく結城を使った理由は。
結城はジェフの選手じゃないんですか? 試合に出場してもいいですよね。
─── 水野が2ゴールを挙げたが。
皆さんがはやしたてると、また点を取れなくなってしまう(笑)。一つ前の質問に戻るが、水本はトリニータ戦でいいプレーをできなかった。そこで結城を入れたが、彼はいいプレーをした。でもレギュラーは水本だからアントラーズ戦で使ったが、結果的に4失点してしまった。逆に、結城はエスパルス戦でいいプレーをした。水本のように若い選手がレギュラーを取るのはいいことだが、結城が結果を出していたので今日は起用したわけだ。大黒はスピードもあるので、本来なら水本のほうがよかっただろう。リスクを冒すことになってしまうが、結果的に結城はいいプレーをした。それに、ガンバには背が高い選手がシジクレイしかいない。空中戦を制する意味でも結城を入れた。ミランとPSVの試合で、ヒディング監督はボウマにシェフチェンコのマークを命じたが、結局失点してしまった。だから、ヒディングはすぐに変えてしまった。そういうことだよ。選手がミスをすれば最後は私がクビになるだけ。ただ、私もミスをするが、まだそんなに大きなミスはしていないと思うよ。
─── 阿部がフェルナンジーニョを、斎藤がアラウージョをマークしたことで、普段と位置関係が逆になったが。
いつも阿部は何をしていますか?(相手のキーマンをマークしているが)。では、今日は何をしていましたか? 阿部は今日、相手の一番いい選手をしっかりマークして、しかも前線まで行っていましたよ。何か問題は?
─── では、監督は相手の一番いい選手がフェルナンジーニョだと考えていた?
一番いい選手ではないが、彼は周りを生かすプレーヤー。フェルナンジョーニョを抑えれば、大黒やアラウージョといった選手はいきてこない。例えばフェルナンジーニョが心臓で、大黒やアラウージョに血管がつながっているとすれば、そこを絶てば血液は流れないということだよ。
得点に関しては(水野)晃樹からいいボールが来たので、しっかりと決めることができてよかった。今日は中盤でタイトに、しっかりとマークができた。それが勝因。前半は風が強かったので耐えて、後半一気に攻めようと話していた。そのなかで、前半終了間際に1点取ることができてよかった。
今日は風が強かったので、低いクロスボールを意識した。対面の選手はうまいので、こちらが積極的に前に出て守備をし、相手を下げさせれば攻撃の起点もできにくいと思っていた。ゴールは前節ぐらいから積極的に狙っていた。決めることができてよかった。
前半はしっかりと守ろうと話していた。コンパクトにして、まずいい守備から入りたかった。それを念頭においていたが、その試合展開の中で前半終了間際に1点取れたのは大きかった。後半の立ち上がりはいつも悪いので、しっかりと戦うことを意識した。そして、後半は積極的にシュートを打つことと、前から積極的にプレスをかけて相手に蹴らせるようなサッカーを意識した。
連敗していたので、阿部と髪の毛を切ってきた。風は斜めに吹いていたので、かなり厳しかった。今日は完全なマンマーク。相手の動きに合わせるので、ポジションとしてはグチャグチャになってしまった。連敗でチームの雰囲気はピリピリしていたし、失点をどうすれば減らせるかを第一に考えていた。1失点に抑えることができてよかった。今後は連戦だが、とにかく一つひとつ勝てるように頑張ります。
前半はゼロで抑えて後半勝負だと思っていたが、いい時間に1点取ることができてよかった。失点が多いのは気になっていた。今日の試合も、無失点に抑えられればもっとよかったが……。次節への課題です。