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2005 SEASON MATCHES試合日程・結果

SEASON

7.9(土) 18:34 J LEAGUE DIVISION1 第15節

ジェフユナイテッド千葉

市原

3-2
0前 半1
3後 半1
アルビレックス新潟

新潟

市原臨海競技場

試合終了

HEADCOACH

オシム監 督

心臓の悪いサポーターは、今日の試合には来ないほうがよかったと思うよ(笑)。それだけ危険な試合だった。今日のアルビレックスは経験があるチームだった。そういう相手に二度リードされたが、最終的にジェフが勝ったということは、それなりの質を見せることができたともいえる。ウチは体が小さいので、当たられる前に相手をかわすように走りを多くしなければならない。そういう意味でもすごく大変な試合だった。また、前半もいいプレーをしたし、決して内容は悪くなかった。ただ、点を取れなかった。こういう試合が続いているし、ジェフというチームは勝たなければならないというゲームをことごとく落としている。そういう意味で、まだまだやるべきことが多い。ジェフはJリーグの中で一番リスクを冒しているチーム。DFの人数を減らして中盤を厚くしている。だから、ボールを動かし続けている間はいい試合ができるが、そうでないと苦しい状況に追い込まれてしまう。

─── アルビレックスのシステムは予想どおりか。

もちろん今までの試合はビデオで見てきたし、予想どおりだった。アルビレックスはチェルシーをマネしている部分もあるのではないか。うまくいっている面もあるし、逆にシステムが選手を越えている面もある。でも、おおむね成功していると思うし、今日の試合にかぎっていえば、ファビーニョがケガで不在だったのが大きなハンデになっていただろう。それ以上にアルビレックスのいいところは、試合を最後まであきらめない点。これはチームの質としてすごく重要だ。たとえ負けるにしても、0-2より0-1のほうが、0-6より0-5のほうがいいに決まっている。

─── 前半は右にいた坂本を、後半は左に動かしたが。

両方のサイドでダメだったら代えようと思っていた。もちろん冗談だよ(笑)。アルビレックスはDFが4枚で、両サイドがそんなに上がってこない。さらに、レッズ戦では海本(幸)も鈴木も下がって6人が最終ラインのような格好になり、ものすごく大きな壁を作っていた。ウチはレッズではないから、それほど引いてこなかったけどね。それはともかく、まずウチの前の3人がアルビレックスの4人のDFにいく。そして、上がったり下がったりして危険な海本(幸)と鈴木をつぶすために、ウチの経験のある選手をつけたわけだ。林はほとんど攻め中心の選手。そういう意味で後ろに守りもできる選手が必要だったので坂本を右で起用。後半は相手の状況を考えて左にもってきた。

─── アルビレックスはベテランが多いが、後半勝負に持ち込めば勝てるという目算もあったのでは。

何をもって年を取っているというのか。ひと昔前なら28歳の選手がそういわれたかもしれないが、時代は変わった。現代の強いチームというのは、総じて平均年齢が高いものだ。若い選手というのは何かを成し遂げようという野心をもっている半面、何かをぶち壊してしまう危険がある。ときとして確実性に欠けるのだ。現に、負けはしたがアルビレックスが二度リードしたわけで、ウチは若さから先に点を取られてしまう。逆に、ウチがあのような年代でチームを作りたいと考えているよ。アルビレックスに関していえば、年齢というより日程の問題が大きかったのでは。日曜に試合をしてウチより1日休みが少なかった。アルビレックスというチームを、今日の試合だけで判断してはいけない。実際、今日のジェフのような勝ち方を、先日のヴィッセル戦でやり遂げているではないか。

─── 出場機会がなかった要田が決勝ゴールを挙げたが、彼については。

要田は要田でしょう(笑)。それはともかく、彼は昨年加入して何度か活躍した。勇気と体を張るプレーが持ち味だが、欠点も少なくない。ただ、マリオ(・ハース)、巻がほぼレギュラーとして活躍し、そこに林も加わってくる。高橋も同じだが、出番がない状況にもかかわらず普段の練習で手を抜くことがない。それこそが彼の特徴であり、今日のように結果を出したわけだから、ほかの試合に出ていない選手の見本になったと思う。

山岸 智MF 16

前半は3トップが機能しなかった。ウチはパスで崩すチームだが、3トップにしたことでスペースがなく、あまりうまくできなかった。パスを出しても受け手が孤立する場面が多かったように思う。後半、2トップにして自分が右サイドに回ったことで、やりやすく感じた。とにかく今日は勝つことができてよかった。

要田 勇一FW 25

試合に出るチャンスがあれば、やってやろうと思っていた。出場するときには、絶対に点と取ろうと決めていた。天候が悪いときにボクの調子はなぜかいいので、試合前からなんとなくゴールできるんじゃないかという予感もあった。ただ、ゴールの前にもチャンスがあって、それを決められなかったのは反省点。今後もFW陣は競争が激しいので、また試合に出られないようなことがあっても練習から頑張って、チャンスをものにしたい。

羽生 直剛MF 22

今日は2バックで自分が左サイドに入ったが、前半はスペースが作りにくく全体的に動きに制限があった。前半の攻撃はちょっとつまり気味でした。ゴール前での危険なプレーができなかった。失点は自分が絡んだので、とにかく後半は取り返そうと思っていた。今日は結果を重視していた。その結果が出てよかった。

坂本 將貴MF 2

ここ数試合、システムや自分のポジションが変更されたり、いろいろなことにトライしている。やりづらい場面もあるし、中断前のように3バックでプレーすればディフェンス面は安定するかもしれないし、やりやすいだろう。ただ、監督があえてこのシステムをやるには何か理由があるはず。前節とその前の試合では決定力不足でゴールがなかなか生まれなかったが、形はよくなってきているので、どういった状況にでも対応できるようにしていきたい。今日の前半に関しては林をうまく使えればよかったが、クロスを上げるだけに終始してしまった。後半、2トップにしてよくなったが、どんな状況でもうまく戦えるようなチームにしていきたい。

巻 誠一郎FW 18

今日は勝ち点3が取れたのが大きい。3トップの練習を始めたのは昨日から。両サイドは張って、1対1で勝負しろと監督からは指示されていたが、前半は思うようにできなかった。後半、2トップにして外からうまく攻められるようになった。今日は自分らしい泥臭いゴールを決めることができたが、これまでの試合で決められないシュートもあったので、本当に決められてよかった。前半はゴール前へ入るときのタイミングがDFと合ってしまっていたので、後半、少しタメてから入ろうとタイミングを変えたのがよかったのかもしれない。