サッカーというものは戦いではない。戦っている間は、きれいなサッカーはできない。そういう意味で今日はきれいなサッカーではなかったが、ウチのほうが戦いには勝った。ただ、勝つに値する内容ではあったと思う。試合というものは相手があって成り立つ。今日、アルディージャにはミスするほうがおかしいチャンスがあった。あれが決まらなかったのが、ジェフにとって大きかったと思う。6連戦の5試合目ということで、肉体的にも精神的にもつらいなか、1-0では勝つ保証がなかった。ただ、2-0になったことで落ち着いてプレーできるようになった。

─── これで折り返しとなるが、前半戦を振り返って。

ジェフに関しては、いるべき順位にいると思う。今季はレギュラークラスが抜けたり外国人選手が入れ替わったからね。実際は何試合かいい内容のゲームもあったが、それが勝ちには結びつかなかった。リーグ全体的なことをいえば、最初はアントラーズが走っていたが、徐々に差が詰まってきた。ガンバも健闘しているし、後半に向けて補強してくるチームもあるだろう。最後まで面白いリーグになるんじゃないかな。私としては今の順位に満足はしているが、評価は周りが下すもの。そして、決して現状に満足しているわけではなく、監督としては前に進むのが当然ともいえる。

─── 今日は初めてリーグ戦で完封勝ちしたが、守備については評価できるか。

結果は完封だが、相手が決定的なミスをしたことを忘れてはならない。ウチの守備陣は、やはり集中力を欠いているところがある。ただ、日本サッカー全体にいえることだが、選手は気持ちを持って最後まで走っている。そういうところから最後に集中力を欠いて、土壇場で失点してしまうケースも多いと思う。だから私は、DFの人数を減らしてボールを回す人間の数を多くしたい。次節、フロンターレがどんな戦術で臨んでくるのかわからないが、ひょっとするとまたストッパーは一人かもしれない。そう考えれば、あらゆるポジションをこなせる人間が何人いるか重要になってくる。もちろん、ただこなすだけではなく、質をもってプレーしなければならないが、まだ何人かは適応できない。例えば、坂本は左右、中央とどこでもプレーできるし、阿部は中盤でも最終ラインでもこなせる。半面、斎藤や巻、ハースにいろいろなポジションをこなせというのは酷な話だ。それができるようになれば、いろいろなアイデアはあるんだけどね。まあ、これからどうなるか見てみましょう。

前に答えましたが、今、ジェフはいるべき順位にいると思う。ただ、こういうことを答えるのは非常に難しいもの。日本のサッカーファンがジェフというチームをどう見ているのか、そしてチームが何を目的としているのか。ただ、ジェフの戦力を周りのクラブと比較してみればわかるはず。多くの人は「もっと上にいてもいいのでは」と質問するが、18チームのなかで上位にいけるチームは限られている。そして、18チームの中にはいろんなクラブがあって、上にいなければいけないチームもあれば、J1にとどまるだけで成功というチームもある。客観的に見ることも必要ですよ。レッズやマリノスと違い、ジェフには日本代表が一人もいない。そのマリノスに前節では最後の瞬間にやられたが、逆にいえば昨年のチャンピオンに最後で負けたということ。なぜそれが許されないのか。

90分間を戦ったのは久しぶりだったので疲れました。前節はロスタイムに失点し、勝ち点1すら失ってしまった。それだけに、今日は絶対に勝ち点3を取ろうと思った。みんなでいろいろなことを話し、結果として完封することに成功したのは大きい。ただ、課題はまだまだ多い。もっと声を出す必要がある。自分としても今日の試合に出たことで満足するのではなく、また試合に出られるように頑張る。

前の試合、ロスタイムにカウンターから失点したということもあったので、まずはその部分に気をつけた。チーム全体で声をかけあおうと話しあった。試合内容がよくないという意見があるかもしれないが、まずは勝ち点3を取ることが大事。場合によっては低い位置でボールを回したり、ゲーム全体を落ち着かせることも必要。そういった意味では、今日の試合は勝ったということで満足している。今後も勝てるように全力を尽くす。

再開後、思ったように結果を残せていなかったが、もう少しみんな声を出すのを確認し、気持ちを切り替えて試合に臨んだ。前回は前線から積極的に守備をしたが、間延びした場面があったのでコンパクトにすることを心がけた。いい時間帯で追加点を取ることができた。1-0ではやられそうな雰囲気があったので、あの1点は大きかった。ただ、試合としては、やるべきことをやれていない部分もあった。次節までに課題を修正したい。

前でしっかりボールをキープするようにと監督に指示された。個人的にはゴールを狙っていた。一度、惜しいチャンスがあったが……。また頑張ります。