10.24(土) 16:04 第30節
市原
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鹿島
県立カシマサッカースタジアム
試合終了
HEADCOACH
前半の立ち上がりの2失点がすべてだった。自分たちのミスから鹿島アントラーズに2点を献上してしまったというゲーム内容だった。アントラーズも組み立てて、プレッシャーをかけるという意図はわかっていたが、立ち上がりはシンプルにディフェンスの背後を狙うというアントラーズがやっていたことを自分たちがやりたかったが、それができなかった。
1点目は自分たちの完全なミス。そういうところでリズムを作れない。下にいるチームが先に点を取られてしまうと、こういう結果になってしまうというセオリーなのかもしれない。
後半、少し運動量を多くして、点を取ろうという意識のもと、前へ行くということは少し出来た、チームとして今週やってきたことが、少し出ていた場面もあった。ただ、ここだというボールの奪いどころの鹿島の集中力や精度は我々と違う部分であって、やはり優勝争いしているチームの質だなと思ったし、我々も見習わないといけないと思った。今、選手にも話してきたが、当然、反省すべき部分は反省する。残りの試合を最後まであきらめずにみんなでもう一度戦おう。そして、選手一人ひとりが築き上げてきたサッカー人生というものは、本人にしかわからない部分だと話してきた。
それは、いろいろな方がいろいろな形でチーム、個人を評価することがあるが、自分がやってきた人生は自分なんだよということは彼らに伝え、しっかりその人生について、いま、やってきたことの足下をしっかり見よう。自分がやってきた信念、やってきたものに対して、いろいろなことを言われても、ぶれないようにと。それはボク自身にも言い聞かせていること。ぶれずに最後の2カ月間、しっかりとプロフェッショナルとして、ジェフの黄色のユニフォームを着て、最後まで戦おう。それが、プロフェッショナルだし、ジェフのサポーターへの恩返しだと選手に伝えてきた。
残りの2カ月、プロフェッショナルとして、自分の信念をしっかりと貫き通して、いろいろな形で、いろいろな方に言われると思うが、それは真摯に受け止めろ。でも、それで、自分のやってきたことをぶらすな。ボク自身に言い聞かせている。残りの試合を、プロフェッショナルとして最後まで戦う、その姿勢は次へのステップ、人生の次なるステップになると確信しています。最後まであきらめずにやっていきたいと思うし、選手にもそう伝えた。
─── 前半、アントラーズとジェフのパスのスピードが違うように思いました。監督から見てどう思いましたか?
そのとおりだと思いますし、そういうスピードを上げるだけではなくて、出し手と受け手の問題も、これから質を上げていかなければいけない。アントラーズとうちの差というのは、いま挙げられた部分もある。何回も言いますが、そういうことが出来ていれば、下にいるチームではない。
そういうことを一つひとつやっていくしか道はないと思っています。そこを回避して違うところから入っていっても、結局は行き着くところはまた同じところになるので、そういう部分を、パスの質、サポートの位置、一人目、二人目、三人目、そしてグループ、それから後ろなのか、前なのか。アタッキングゾーンなのか。そういったところをもう一度、チームとしてしっかりやっていかなければいけない。
とかく、こういう争いをしていると、回避をして、ないものを求めようとしますが、ボク自身はいま、洗いざらしになった部分は、キッチリとトレーニングでやっていくしかないと思っているので、あきらめずに、一つひとつ、出た課題はしっかり、また1週間準備をして、プラス相手の戦い方、そういったものとマッチアップしながら、練習していくしかない。根気強く、選手に伝えていきたいと思います。
─── パスの質が違うならば、同じサッカーでは負ける可能性が高くなると思うのですが、もう少し違う戦術は考えなかったのでしょうか?
まったくアントラーズと一緒のことをやっているとは思っていないので、アントラーズはアントラーズですし、いま、言われたように、うちがアントラーズと同じことをやって、当然勝てるわけがないですよね。それは、何なのか、選手の質なのか、もしかしたら、いろいろなことがあると思う。ボクはボク自身のジェフを勝たせるための戦い方、やり方をいまやっているつもり。
アントラーズの真似、もしかしたら、過去にいたジェフのオシムさんの真似をしているつもりは一切ありません。当然、考えさせるサッカーというのは、似ている部分はあると思うし、練習を見ている人は感じている部分はあるかもしれないが、ボク自身と今いるジェフの選手の質と選手の駒を考えなければいけない。ボクのやり方を選手に押し付けてもいけないというのがボクの指導論。戦術ありきではない。選手がどういうものを持っていて、どういう形で表現できるかということがあって、自分の戦い方、このチームの戦い方を作っているつもり。アントラーズと一緒の部分ではないと思う。
ただ、サッカーの基本として、パスのスピードというのは、たとえば、日本代表とオランダ代表の試合を見ていただいてわかるように、パスの質は全然違う。日本人の課題であるし、今日見てもらったアントラーズとジェフの質でも同じ。それを高めていかないと、一つうえのステージにはいけないというのは、基本的な部分であって、それは、パスの質なのか、パスの、ボールのもらい手の足元に出すのか、それとも、もらい手の前方なのか。スペースがあるなら前方へ出してあげられるかどうかも、スピードプラス質ですね。逆にいうと、私たちはスピードというよりも、質だと思う。
たとえば、相手のプレッシャーが右足に来ているなら左足に出してあげる。左方向に来ているなら、右のスペースへ流してあげる。そこの質がアントラーズとは違うなと試合が終わってみて感じますが、パスのスピードという部分ではそれほど変わらない。全体的なパスの質を捉えたら、明らかに違うなと思います。そして、何回もいいますが、出し手と受け手の呼吸。その部分は違う。アントラーズが2年間優勝して、今年3年目にチャレンジしているという偉業を達成しようというチームと、去年も今年も下位の争いをしているチームの差は感じました。
この結果をしっかりと受け止めてプレーしたい。最後まで戦っていきたい。サポーターの皆さんも、あきらめずに応援にかけつけてくれている。僕たちも意地がある。とにかく、最後まで戦い抜きます。
最初のチャンスで点を取らなければ。上位チームとの対戦で、先に失点してしまうと厳しくなってしまう。しかも、失点場面は自滅。気をつけていた場面だっただけに本当に悔しい。とにかく、最後まで全力で戦います。
決めるときに決められなかった。立ち上がりに、自分たちのミスから失点してしまい、浮き足立ってしまった。完敗。あきらめずに、戦っていくしかない。頑張ります。