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#049

2020.9.1 Update!!

たとえ歌ってもらえなくても。

堀米勇輝

意地を見せなきゃいけない。

―― ストーリー性のあるキャリアでうらやましい限りです。

人に恵まれました。まあ、そういう流れがあってジェフに来ることになったんですけれど、実は、2018シーズン開幕前のキックオフカンファレンスでフアン(エスナイデル元監督)に声をかけてもらったんですよ。わざわざ甲府のブースまで来てくれて、「お前はいい選手だから頑張れ」みたいに言われて。やっぱり嬉しかったから、「いつか一緒にやってみたいな」とは思っていました。そしたら、1年後に本当に声をかけてもらって。

―― そういう背景があったんですね。

今までいろんな人に出会って自分が成長できたと思っているし、もちろん育ててくれた甲府に対する思いも強かったけれど、「求められる場所で」という気持ちで移籍を決めました。

―― とんでもなく魅力的だったあの頃の甲府を中学生として体感して、初めての移籍先に北嶋さんみたいにすごい人がいて、石丸さんやら吉田さんやらオリジナリティーのある指導者に出会って。そう考えると、確かに出会いに恵まれている気がします。

ホントにそうなんです。間違いない。フアンは僕にとって初めての外国人監督で、3カ月間くらいしか一緒にやれなかったけれど、それはそれで勉強になることもたくさんあって。で、今回こうして尹さんに出会って、また気づくことがたくさんあって、改善しなきゃならないこともしっかり言ってもらえた。今はそれに対して取り組んでいる最中で、少しずつ自分のプレーが良くなっているという実感があります。だから、本当に尹さんに出会えて良かったなと。

堀米勇輝

―― きっといろいろな事情がある中で甲府を離れて、今年28歳になる年。そう考えると、今、キャリアにおける重要な局面にいますね。

いろいろな思いがあるからこそ、このまま終われないと思います。そう自分に言い聞かせながらやってます。上がっていくだけだし、いろいろなところを見てきた経験もあるので。楽しみです。これから自分がどうなっていくのか。わからないから面白いと言えると思うし。

―― 2年目を迎えてジェフに対する思いに変化はありました?

これだけいいクラブハウスがあって、これだけいい練習場があって、最高のスタジアムがあって、温かいサポーターがいて。上がらないわけにはいかないだろと、意地を見せなきゃいけないだろと、マジでそう思います。今のチームはすごくいいですよ。キャンプからずっと、すごくポジティブなエネルギーが出ていると感じるし、いい方向に向かっているという自信がある。

サポーターの皆さんに対しては、こんな状況だからこそ少しでも元気になってもらえるようなサッカーを見せなきゃいけないと思います。たとえ歌ってもらえなくても、ちゃんと一緒に戦ってもらっていると感じています。だから、これからも、ジェフのために、僕たちと一緒に戦ってください。