3.30(日) 16:00 第5節
千葉
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熊本
フクダ電子アリーナ
試合終了
アウェイとはいえ前節でⅤ・ファーレン長崎に1-2の負けを喫し、黒星が先行。何とかチームを立て直そうと、鈴木淳監督はスタメンを代えてきた。具体的
にいうと右サイドバックに天野貴史を戻し、ボランチは兵働昭弘と山口慶の組み合わせ。ケガの山中亮輔に代わって左サイドハーフには谷澤達也が入り、右サイドハーフには3年目の井出遥也を起用する布陣でロアッソ熊本戦に臨んだ。
この選手起用と「ホームで負けられない」という気迫が、立ち上がりからの猛攻につながった。キックオフと同時に相手陣内で試合を進め、まずは兵働がミド
ルシュート。その後もボールをつなぎ続け、2分、左をえぐった中村がセンタリング。ケンペスがタイミングをとりながら高い打点のヘディングシュートを放
ち、先制点を奪った。
これで精神的にも楽になったのか、その後攻め続けたジェフ。5分には左サイドで細かいパスをつなぎ、最後は井出がシュート。10分には谷澤がGKの前ではずませるミドルシュートを放ち、詰める選手こそいなかったが、それぞれがアグレッシブなプレーを披露した。
39分にはケンペスのスルーに町田が走りこんだが、相手GKも反応よく飛び出してビッグチャンスには至らず。欲をいえば前半のうちにもう1点がほしかったが、それでもいいムードのままでハーフタイムを迎えた。
前半をリズムよく攻めたジェフだが、点差はわずか1。どちらが先に点を取るか注目された後半だったが、意外な形で試合は動いた。56分、相手がつなごう
として前線に送ったボールを、谷澤が必死に戻ってカット。右サイドのハーフウェイライン付近からドリブルで持ち込み、最後は右足アウトサイド気味のセンタ
リング。これを相手選手がヘディングでクリアしようとしたものの、ボールはゴールに吸い込まれてジェフが待望の2点目!
その2分後に井出が退場になるアクシデントがあったが、それでもジェフは追加点のチャンスをうかがった。そして、迎えた71分、右サイドでケンペスと天
野が絡み、ケンペスが巧みなテクニックでペナルティエリア内に進入。ボールを戻した先にいたのは谷澤だった。右足トラップから左足でループ気味のシュー
ト! この3点目で勝負は決まったといえるだろう。
「開幕してからずっと、チームとしてあまりうまくいっていなかった。前節のⅤ・ファーレン戦で負けて、チームとして割りきって戦った。チャレンジする、思いきりやろうとしたのが、いい結果に結びついたと思う」(谷澤)
「立ち上がりの早い時間帯に点が入ったのがよかった。あれでチーム全体にすごく楽になった。前にいけて、そこで取られなかったのもよかった。それでだめなときは、サイドチェンジをうまくできた。全体的に前へ出ることができたのが、勝利につながった」
(山口慶)
強い気持ち、いい意味での開き直り。結局、自分たちのサッカーをコツコツと突き詰めていくしかない。右サイドの崩しから点を取ったように、攻撃面もバランスが取れてきた。この1勝をきっかけに、自信を積み重ねていきたい。