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#001

2014.7.1 Update!!

ジェフ"らしさ"を想う。

佐藤勇人 × 岡本昌弘

どこが好き?

岡本昌弘

── そうした“オシムイズム”を吸収しながら、チームはどんどん強くなりました。2005年から2年連続のナビスコカップ制覇という結果は、今も語り継がれるジェフにとって大切な歴史の1シーンです。

岡 本特に、2006年は「絶対に優勝できる」と確信して戦っていました。あの時は、本当に負ける気がしなかったですね。

── そう確信させた理由はどこにあったのでしょう?

岡 本とにかく点が取れるんですよ。もし先に点を取られてしまっても、必ず取り返してくれると思えた。チーム全体に「何とかなる」という雰囲気があったんですよね。

── 確かに、チームのそういう雰囲気は“観る側”にも伝わってきました。でも、一つ疑問があります。確かにオシムさんの影響が大きかったとはいえ、当時の強さの理由はそれだけではないのでは?

岡 本「あのメンバーだったから」という思いはあります。やっぱり、みんなすごくうまかった。

勇 人確かにそれはある。俺も考えることがあるよ。もしあのメンバーじゃなかったら、どうたったのかなって。チームとしてのまとまりも良くて、新人が一気に10人くらい入った年もあったけど、それでもまとまりが乱れなかった。そういう仲間が、オシムさんにハマって、夢中になってサッカーをやっていたでしょ?

岡 本うん、そう。

佐藤勇人

── メンバー以外の要因で考えられることはありますか? もしそれが分かれば、今のジェフにとってすごく大きなヒントになるのではないかと思いました。ジェフの場合はどうしても“オシム時代”の話になってしまいますが、今必要なのは、当時のチームからオシムさんという要素を引いたものなのではないかと。

勇 人それは本当に、自分もそう思います。ただ、正直なところ、それが何なのかが分からない。一つ言えるのは、当時の自分と今の自分を比較して、「このままじゃダメだ」と感じることは間違いありません。当時のイメージを壊して、また新しい時代を作らないとジェフは前に進めない。でも、実際にどうしたらいいのかについてははっきりした答えを出せない。

── では、このクラブの魅力について考えてみましょうか。岡本選手はジュニアユースからずっと、勇人選手は一度移籍を経験したものの、またジェフに戻ってきました。その理由は?

勇 人自分もグッピーもそうですけど、やっぱり、純粋にジェフが好きだということに尽きますよね。

── 難しい質問ですが、どこが好きなんですか?

勇 人よく聞かれるんですよ。うまく言葉にできないんですけど、このチームで一度でもプレーしたことがある選手は、なぜかみんな好きになるんです。

岡 本ホントにそう。ジェフのことが好きな選手は多いですよ。「好きなところを挙げろ」と言われても難しいんですけど、なぜか気になるんですよね。何かあります?

勇 人分からない(笑)。

岡 本そう。分からないんですよ。