勝点1をプラスに
プレナスなでしこリーグエキサイティングシリーズ上位リーグ第1節INAC神戸レオネッサとの対戦は1対1という結果で終わった。
先発にはGKに山根恵里奈、DFに右から千野晶子、櫻本尚子、磯金みどり、若林美里、中盤には保坂のどか、瀬戸口梢、川村真理、深澤里沙、FWに筏井りさ、菅澤優衣香が入り、4-4-2の布陣でスタートした。
今シーズンの対戦成績は1分1敗。接戦に持ち込むが、あと一歩が足りず勝つことが出来ずにいたが、優勝を目指すチームは高いモチベーションに溢れていた。
試合は立ち上がりからINAC神戸ペースだった。
ゴール前での動き出しと流動的にポジションを変えてくることでマークが掴みにくく、質の高い巧みなボール回しに、ジェフレディースは後手を踏む形となっていた。
しかし、9分にはサイドチェンジからの大きな展開に保坂がクロスを中央に入れ、菅澤が右足を振り抜くがゴールネットは揺さぶれない。
勢いを加速させたいINAC神戸は、12分にセットプレーから得点を狙ってきたが、これを見事に山根がブロック。相手を押し返せないジェフレディースは、27分に左サイドからの鋭いクロスを中島依美に頭で決められて先制をされてしまう。
ジェフレディースは33分にコーナーキックを得ると、少ないチャンスを生かし豪快なヘディングシュートを菅澤が決めて試合を振り出しに戻す。苦しい展開が続いていたが粘り強く対応し前半を終えた。
三上尚子監督はハーフタイムに「球際の寄せ」と「集中して準備すること」の指示を送り、後半開始から筏井に代え鴨川実歩をピッチに投入すると、59分には中盤から駆け上がった川村がペナルティエリアに入り込みシュートを打つが、惜しくもサイドネットとなった。
その後も攻勢にくるINAC神戸に対し、ジェフレディースの守備陣はパスコースを消し、体を張り続けた。
相手の猛攻に耐える時間が続く中で、71分には瀬戸口に代え柳井里奈を入れ中盤を強固にする。
試合が終盤に差し掛かると81分に保坂に代え安齋結花を投入。右サイドからのドリブルとアーリークロスが攻撃を活性化させ、傾いていた流れを引き戻す。
「守備で苦しい時間が多くなっていましたが、試合中に悪い流れを改善していけたことは大きな収穫でした。昨シーズンよりもゲーム中での修正力が上がっているのは成長の部分です」(若林)
勝点3を目指す者同士のオープンな展開となったが、チームはアグレッシブさと運動量を最後まで落とすことなく戦い切った。
「試合内容から言えば、よく引け分けに持ち込んだと言えますが、順位が下のチームが引き分けでOKという訳にはなりません。ワンチャンス、ツーチャンスがあったので、そこを決め切って勝ちたかった」(三上監督)。
限られたチャンスをいかに生かすかが問われる残り4試合。訪れた決定機を確実にモノにすることが最終的に勝敗を分けるだろう。
次節はアウェイでの戦いになるが、しっかりと勝点3を獲得し残りの試合に弾みをつけたい。