

第4節
SAT
KICKOFF
試合終了
鹿児島ユナイテッドFC - 4
- 2
ジェフユナイテッド市原・千葉
3 | 前半 | 1 |
1 | 後半 | 1 |
VIDEO
REVIEW

ミスからの自滅で 大量4失点黒星
ルヴァンカップに続く鹿児島ユナイテッドFCとの再戦。しかしリベンジを期したこの試合で、ジェフは似たスタイルを持つ相手に力負けした。
スタメンは4-2-3-1の布陣。GKは藤田和輝。最終ラインは右から髙橋壱晟、鈴木大輔、佐々木翔悟、矢口駿太郎の4人。中盤の底に田口泰士と小林祐介が並び、2列目は右に田中和樹、中央に風間宏矢、左に椿 直起が位置。最前線に小森飛絢が入った。
互いに似たスタイルを特長とする両チームの対戦にあって、序盤の主導権をたぐり寄せたのはジェフだった。
ボールを保持して最終ラインから相手を揺さぶると、攻勢に出たジェフが相手を押し込んだ。8分には田口が直接FKを狙い、GKが弾いたボールを鈴木大輔が押し込んだがこれはオフサイドの判定。しかし勢いを落とすことなく、直後の10分には左サイドの矢口を起点に田口を経由して右サイドに展開。田中のクロスに動きを合わせた小森が、相手を背負いながらの見事な反転シュートで先制点を奪った。
その後もジェフのペースが続いたが、自分たちのミスを機に流れが大きく変わる。
21分、最終ラインからのビルドアップの局面で田口が縦パスを入れると、小森のトラップが大きくなったところを鹿児島のDF戸根一誓に奪われ、鋭いショートカウンターから最後はFW藤本憲明に決められて失点。4分後の25分にはパスワークで相手を押し込んだものの、ラストパスを出そうする田口が狙われてボールを奪われる。そこからのロングカウンターを食い止めることができず、GK藤田がペナルティーエリア内で藤本を倒してPKを献上。これを藤本に決められて一気に逆転を許した。
さらに29分には中盤でのプレスが甘くなったところを鹿児島のMF藤村慶太にドリブルで運ばれ、放り込まれたクロスをGK藤田がファンブル。鹿児島のFW米澤令衣に押し込まれて3失点目を喫した。
小林慶行が振り返る。
「シンプルにこちらにミスが出てしまったということだと思います。それを受けてどうするべきだったかを考えることはできるんですけれど、ミスはミスなので。それによってゲームを難しくしてしまったと思いますし、そのミスを起こさないためにもっと集中する、いい準備をする、技術を上げる、そういうところをやっていく必要があると思います」
今シーズン初スタメンの矢口も“自分たちのミス”を嘆いた。
「入りのところは自分たちのゲームができていたと思います。その中で相手が少しずつ対応を変えてきて、結局自分たちのミスから失点につながって、そこから崩れてしまって。相手がどうこうというより自分たちに問題があって、自分たちのせいで試合を難しくしてしまったと思います」
迎えた後半、2点のビハインドを追うジェフは攻勢を強め、60分には風間に代えて呉屋大翔、椿に代えて高木俊幸を送り出した。小森をトップ下に下げる配置で攻撃に厚みを持たせると、相手のプレスをかわしながら少しずつボールを前進させる。70分前後には波状攻撃で相手ゴールに迫り、72分には矢口に代えてメンデス、田中に代えて米倉恒貴を送り出した。
迎えた76分、左サイドへの展開から高木がクロス。ファーサイドで待ち構えた米倉のヘディングシュートはポストに当たったが、それに反応した呉屋がヘディングで押し込んで1点差に迫った。ところが、直後の79分にはロングフィードを奪われてカウンターを受けると、右サイドを突破され、クロスからダメ押しとなる4失点目を決められて再び2点差となった。最後までこれを跳ね返すことができず、ジェフは2-4で鹿児島に敗れた。
「この試合に向けた戦術的な整理という意味では1度対戦していることが参考にはなりますし、それがわかった上での対戦になるので。1対1のバトルに負けないとか、サッカーの本質的なところがすごく問われるゲームになると話して臨みました」
小林慶行監督はそう話したが、結果的には、1対1の局面における自分たちのミス、それによって流れを失い、流れを取り戻せなかったことで勝点3を相手に奪われることになった。
呉屋が言う。
「1つのミスでゲームが壊れるということはみんなわかっていると思いますし、今日はそれが続いてしまったことで難しくなってしまいました。こういうミスが早い時期に起きたことを前向きに考えて、しっかり修正しなきゃいけないと思います」
次節は中3日で清水エスパルスと対戦する。“自滅”したこの試合の反省を、何としても生かして勝利につなげたい。
INTERVIEW
小林 慶行監督 試合後コメント

矢口 駿太郎選手 試合後コメント

―― 今シーズン初出場・初スタメンとなりました。
チャンスが限られている中でこうやってチャンスがめぐってきて、なんとしても結果を出して勝ちたいと思って臨んだゲームでした。(日高)大くんがいないから負けたと思わせたくなかったので、なんとしても勝ちたかったんですけれど。結果的にこうなってしまったので、悔しい気持ちでいっぱいです。
―― 立ち上がりから先制までいい流れでした。監督は「自分たちのミスで流れを悪くした」と話していましたが。
入りのところは自分たちのゲームができていたと思います。その中で相手が少しずつ対応を変えてきて、結局自分たちのミスから失点につながって、そこから崩れてしまって。相手がどうこうというより自分たちに問題があって、自分たちのせいで試合を難しくしてしまったと思います。
―― ご自身のプレーについては?
ぜんぜん自分のプレーに納得していないし、勝てなかった。やっぱりもっと自分に向き合って自分に何が足りないのかをもう一度確認しなきゃいけないと思います。次のチャンスには必ず結果を残せるように準備したいと思います。
呉屋 大翔選手 試合後コメント

―― 2-4での敗戦という結果について。
シンプルに実力で負けたと思います。やりたいサッカーが似ている相手で、自分たちが大事にしているところを相手も大事にしている。そのぶつかり合いで、シンプルに負けてしまったと言えると思います。
―― ベンチスタートでしたが、試合展開をどのように見ていた?
立ち上がりは良かったと思います。でも1つのミスでゲームが壊れるということはみんなわかっていると思いますし、今日はそれが続いてしまったことで難しくなってしまいました。こういうミスが早い時期に起きたことを前向きに考えて、しっかり修正しなきゃいけないと思います。
―― 途中出場後、自身の今シーズン初ゴールで1点差に迫りました。
チームとしてゴールがほしい状況だったので、毎回ゴール前に入ろうという意識は持っていました。前節は決めきれなかったので、今日はなんとしても決めたかった。1つ取れたことは良かったと思います。
―― 次戦に向けて。
昇格するチームは連敗しないと思いますし、そういうタイミングで相手が清水エスパルスで、自分たちがこういう試合をしてしまったあとのゲームこそ力が試されると思うので。ホームに戻って、自分たちを信じてやるだけだと思います。
HALFTIME
小林 慶行監督 ハーフタイムコメント

目の前の相手に負けない。基本を忘れないように。
自分たちのサッカーを取り戻し、そしてひっくり返そう。
PREVIEW
小林 慶行監督 試合前コメント

すごく強いです。間違いなく強いです。攻守ともに戦術的な部分でかなり高いレベルにあり、それがしっかりと落とし込まれている。なおかつルヴァンカップで普段出ていないメンバーでもあれだけ表現してきたということは、やっぱり全員がしっかりと理解して積み上げている集団なんだなというのを思い知らされました。自分たちにとってはリベンジの機会になりますし、1回負けている以上、自分たちはもう負けるわけにはいきません。間違いなく彼らは強いですから、しっかりと相手をリスペクトして、その中で自分たちは普段やっていることで本当に上回れるのかどうかというのをしっかりトライしていきたいと思います。
10日間のあいだに2試合が組まれ、その中で同じ相手に2回、短期間で負けるというのは、やっぱりプロの集団として絶対に許されないと思います。チームとして、あの負けをしっかりと受け止めて進んでいるので。あの負けは、自分たちがどれだけ悔しかったか。相手を明確に上回ることができなかった悔しさは残っていますから、やっぱりそれをしっかりと表現できる試合にしていきたいと思っています。
藤田 和輝選手 試合前コメント

(鹿児島は)背後に走ってくるチームですし、僕らも前から行く中で、当然自分がカバーするのか味方に任せるのかという判断が求められる展開は今まで以上に多くなると思います。しっかりと準備し続けて、そこに対していいアプローチができれば問題ないと思います。ルヴァンカップで一度対戦した相手ですし、二度は負けられないと思っているので、いい準備をしたいです。攻撃のときに後ろのリスク管理は意識していますし、自分が出るのか、クリアさせるのか、それとも自分にボールを戻させるのか、その部分は明確に分かりやすい指示を出すことを心掛けています。
(監督はミーティングで)「ルヴァンカップで一度負けている相手に、二度負けることはできない」と言っていました。でも、一度負けた相手だからなおのことというより、リーグの一つひとつの試合で勝っていくだけだと思うので、毎試合いい準備をしていくことは変わらないと思います。今回も今までどおりの準備をしつつ、さらに直近で負けた相手を倒していければと思っています。
田中 和樹選手 試合前コメント

(前節・群馬戦の勝利は)前半に点を取れたこと、後半の入りは良くはなかったのですが1失点した後に相手の流れにのまれず、自分たちで盛り返して追加点を取れたことがすごく良かったと思います。
(鹿児島は)すごく攻撃的で人数をかけてきて、ハッキリしたプレーをしてくる印象です。サイドの攻防がゲームの鍵を握ると思うので、自分のサイドの相手には絶対にやらせないし、攻撃に出たらどんどん崩していき、得点に絡むプレーができたらと思っています。どの試合も負けられないですし、勝たなければいけないと思っています。直近で負けた相手なので絶対にやり返したいですし、連続で負けてはいられないので、そういった面ではリベンジの気持ちはあります。
サッカー選手である限り、去年より、ずっとパワーアップしていないといけないと思っています。そういったつもりで日々のトレーニングに取り組んでいるので、まだまだ成長したいですし“もっともっと”という気持ちしかないので、満足せずにこれからも取り組んでいきたいです。
PREVIEW
ザスパ群馬と対戦した前節、強風吹き荒れる難しいコンディションの中で3つのゴール、3ポイントの勝点を持ち帰ったことはチームにとって大きなプラス材料だ。3試合を戦い終えて2勝1敗。開幕戦を落としてしまったからこそ、その悔しさを連勝によって払拭できた意味は大きい。
迎える今節は、10日前に2024JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦で対戦した鹿児島ユナイテッドFCと再戦する。
小林慶行監督が言う。
「攻守ともに戦術的な部分でかなり高いレベルにあり、それがしっかりと落とし込まれている。なおかつルヴァンカップで普段出ていないメンバーでもあれだけ表現してきたということは、やっぱり全員がしっかりと理解して積み上げている集団なんだなというのを思い知らされました。自分たちにとってはリベンジの機会になりますし、1回負けている以上、自分たちはもう負けるわけにはいきません」
互いに直前のリーグ戦出場メンバーを大幅に入れ替えて臨んだルヴァンカップは、なかなかボールが落ち着かない展開のまま時間が推移し、PKによる1失点のビハインドを跳ね返すことができずに悔しい敗戦を喫した。
田中和樹が言う。
「すごく攻撃的で人数をかけてきて、ハッキリしたプレーをしてくる印象です。サイドの攻防がゲームの鍵を握ると思うので、自分のサイドの相手には絶対にやらせないし、攻撃に出たらどんどん崩していき、得点に絡むプレーができたらと思っています。直近で負けた相手なので絶対にやり返したいですし、リベンジの気持ちはあります」
前節、敵地でいわきFCと対戦した鹿児島は、1-1で迎えた後半に2失点を喫して1-3で今シーズン初黒星。やはり風の影響を感じた90分だったものの、チーム全体で「前へ」という意識を共有した攻撃には迫力があった。田中の言うとおり、スタイルがはっきりしているからこそ勢いに乗せると怖いチームだ。
藤田和輝が言う。
「背後に走ってくるチームですし、僕らも前から行く中で、当然自分がカバーするのか味方に任せるのかという判断が求められる展開は今まで以上に多くなると思います。しっかりと準備し続けて、そこに対していいアプローチができれば問題ないと思います」
どんな相手に対しても自分たちのスタイルを表現できるかどうか。それを最大のテーマとしているのはジェフも同様だ。第2節の藤枝MYFC戦では明らかにそれが原動力となって複数得点を記録することができたし、群馬戦はそれがあったからこそ悪条件の中でも共通意識を持つことができた。
前線からのアグレッシブな守備でボールを奪い、奪ったら相手ゴールを意識したボール運びで厚みある攻撃を仕掛ける。セカンドボールに対しては1対1のバトルで遅れを取ることなく、全員でカバーし合いながら主導権を握る。1点を奪ってからの姿勢、試合終盤の“締め方”については昨シーズンから引き続き何度も教訓を得てきた。
小林慶行監督が言う。
「10日間のあいだに2試合が組まれ、その中で同じ相手に2回、短期間で負けるというのは、やっぱりプロの集団として絶対に許されないと思います。チームとして、あの負けをしっかりと受け止めて進んでいるので。あの負けで、自分たちがどれだけ悔しかったか。相手を明確に上回ることができなかった悔しさは残っていますから、やっぱりそれをしっかりと表現できる試合にしていきたいと思っています」
アウェイの連戦で連勝を成し遂げれば勢いに乗れることは間違いない。しっかりと“リベンジ”を成し遂げ、勝点3を持ち帰りたい。


J2第1節 02/25 vs 群馬(A) 1△1
J2第2節 03/02 vs 徳島(H) 2●1
ルヴァンカップ1st1回戦 03/06 vs 千葉(H) 1●0
J2第3節 03/09 vs いわき(A) 1○3
J2第1節 02/25 vs 山形(H) 2○3
J2第2節 03/02 vs 藤枝(H) 4●0
ルヴァンカップ1st1回戦 03/06 vs 鹿児島(A) 0○1
J2第3節 03/10 vs 群馬(A) 3●1
2019/06/15 千葉 2-1 鹿児島
2019/08/04 鹿児島 2-1 千葉
2024/03/06 鹿児島 1-0 千葉
自分たちのミスでゲームを難しくしてしまったと感じています。以上です。
―― 矢口駿太郎選手を左サイドバックでスタメン起用しました。
日頃のトレーニングから「自分はやれる」というところを示し始めていましたし、もちろん大きなトライだったとは思います。彼には彼の武器があって、そのすべてを出し切れたわけではないので、それを出し切ること、それから細かい技術のところでしっかりと成長してほしいと思っています。
―― 立ち上がりの時間帯はチームとしていい流れを作れていました。
そうですね。立ち上がりは悪くなかったと思います。自分たちのテンポを出すという意味では。互いに相手の背後をシンプルに狙うという、互いにとって想定どおりの展開の中での我慢比べのような形でした。その中で少しずつ自分たちの流れに持っていけているような展開にはなったと思います。
―― 失点のところはもう少しはっきりとしたプレーが必要であったように感じました。
シンプルにこちらにミスが出てしまったということだと思います。それを受けてどうするべきだったかを考えることはできるんですけれど、ミスはミスなので。それによってゲームを難しくしてしまったと思いますし、そのミスを起こさないためにもっと集中する、いい準備をする、技術を上げる、そういうところをやっていく必要があると思います。
―― 4失点という結果についてはどう受け止めますか?
もちろん、後半においてはある程度のリスクを負いながら前掛かりにならなければならないので。ただ、そういう前提があったとしても4失点という結果は好ましくありません。
―― 試合後のロッカールームでは選手たちにどんな言葉をかけた?
今言ったとおりのことです。自分たちで自分たちのゲームを難しくしてしまったと。ただやっぱり、ゲームはすぐにやってきますから、そこで自分たちが立ち上がる姿を見せなければいけないということを話しました。
―― 短い期間で同じ相手と再戦する難しさについては?
期間が短かったから難しかったということはありません。互いにルヴァンカップの試合ではメンバーを変えて臨んでいたので。リーグ戦では自分たちの今のベストメンバー同士の対戦になったと思うんですけれど、この試合に向けた戦術的な整理という意味では1度対戦していることが参考にはなりますし、それがわかった上での対戦になるので。1対1のバトルに負けないとか、サッカーの本質的なところがすごく問われるゲームになると話して臨みました。
―― ルヴァンカップの試合後の会見では「チャレンジャーとして」という言葉を強調されていました。
自分たちは常にそのスタンスで戦っています。チャレンジしていく中でも、相手に対して自分たちがミスをして崩れるというのはすごくもったいないので。そういうイージーなミスをしないというのが絶対条件になると思います。自分たちが意味するチャレンジというのは“対鹿児島”もありますけれど、自分たちが思い描いている質と強度に対するチャレンジでもありますし、そこに大きな意味があるので。そういった意味では、今日はうまく表現することができませんでした。