NEWS

2025.01.12 レポート

島田 亮 代表取締役 鈴木 健仁 GM 質疑応答

 

―― 昨シーズンは1万人以上の方がスタジアムに駆けつける試合が多かったと思います。その要因をクラブとしてどう分析し、どのようにお考えでしょうか。

島田 もちろんチームが魅力的なサッカーをして勝つということも、大きな要因だったと当然思っています。そこ(の話)はGMに任せますけれど、それ以外にもいろいろ試合会場ではイベントであるとか、試合のときだけじゃなく選手も含めて地域のいろんな施設に訪問したり、地元の行事に参加させてもらったり、コロナ禍ではほとんどできなかったことをやっていこうというつもりで、社員たちが企画してやってくれていることが少しずつでも浸透してきているのかなという実感も正直あります。また今回、いろんな集客の仕掛けやイベントなどを考えるチームを、社内でプロジェクト的に発足しました。勤続年数というか、経歴が短めの人も含めてそのチームに編成し、上司部下は関係ないようなチームにして自由に考えてやってもらおうという中から、いろんなイベントをやってくれました。たとえば推しメンのイベントとかも彼らの発案からやってくれて。
そういうものから、サポーターの方がお友達を連れてくるとか、そういうところに少しずつ効果が出てきて、そこで来た人たちが「また行ってみよう」という形になって。そういう効果もあったのじゃないかと思っています。もちろんサッカーの内容の話もあると思いますので、ここからはGMに振ります。

鈴木 本当に、昨シーズンたくさんのサポーターの方が足を運んで選手・スタッフに声援を届けていただきました。社長からもお話がありましたけれど、クラブのスタッフがいろいろなことをみんなで考えながら集客をしてくれたのは間違いないと思います。けれども、やっぱりピッチで僕ら現場の人間は魅力的なフットボールを展開するということで、この2年間小林(慶行監督)と一緒に取り組んできました。その結果が、少しずつ形になってきたのかなと思っています。

 

―― 鈴木GMにおうかがいします。今シーズンの編成の大きなポイント、また、デリキ選手は(新体制発表会見時点で)合流していないようですが、いつごろあたりに合流するのか、その2点を教えてください。

鈴木 まずポイントですが、昨シーズンは怪我人がすごく多く出てしまったシーズンでした。怪我人が出た際は選手が入れ替わりますが、入れ替わったときにピッチでのフットボールの質が保てなかったというところで、各ポジションに質の高い選手を2名ないし3名しっかりとそろえて、各ポジションで高い競争力が生まれるというところを意識しながら、今回補強と編成を進めました。
攻撃のところはスタッツ上もすごく良い数字が昨シーズンも出せたのですが、やはり守備のところでもろさが出て勝点を落とすという試合がありましたので、守備のところで今回新加入でディフェンス登録の選手4名に加入してもらいましたけれど、守備のところでしっかりチームの戦い方に合った選手を獲得しました。特にセンターバック、サイドバックは、チームのスタイルゆえに後ろにすごく大きなスペースがあって、1対1で相手のフォワードと対峙する場面が他のチームよりも多いのかなと思っておりますので、そこでしっかり1対1で負けないような強さと高さを持った選手、スピードがある選手というところで、今回その2点を重点的に、監督と話しながら編成を進めました。
新外国籍選手のデリキですけれども、今日(1月11日)の夜に来日します。キャンプに少し遅れてですけど、合流する予定になっています。

 

―― お二方におうかがいします。ジェフの予算規模がJ2の中で中位くらいにあって、ここ2年ではFC町田ゼルビアや清水エスパルスといった予算がトップクラスのチームが順位も上ということが現状としてあります。ジェフが昇格するために、そういった予算の差をどういったことで埋めていきたいのかをおうかがいしたいです。

島田 経営者の立場から言うと、予算の差を埋める、収入を得るためにやらなきゃいけないことは山ほどあります。スタジアムを(満員に)埋めて入場料収入を拡大するということもありますし、それ以上にスポンサー収入というのは我々の収入に含まれるシェア率が高いので、そこはやっぱり拡大していかなきゃと当然思っています。かと言って、広告宣伝効果も含めて、スポンサー料をいただくというのは、普通に企業として考えればそういうことなのでしょうけれども、単なる宣伝効果じゃないものをスポンサーさまは我々に対して期待して、貴重なスポンサー料をいただいていると認識しています。私どもがここで存在して活動していることの意味というか、その良さみたいなものをもっと出していって、企業の皆さまに応援していただきたい。そう思っていただけるようなことをどんどんやっていくというのが、私のやるべきことだと思っています。
一方、今年こそJ1昇格しようと思っている中で、今年あれだけの収入の溝がすべて埋まるかというと、そんな生易しい話ではないので。その他の部分に関しては、たとえばフットボールのやり方であるとか、選手、戦術的な話ももちろんあろうかと思いますので、そこは強化のほうから聞いてもらえればと思っています。

鈴木 現場としては、編成のところで僕らが選手をピックアップして交渉して獲得、という作業になりますけれど、その部分でしっかりと僕らの目が問われるところだと思います。なるべく予算をかけずに良い選手を見極めて獲得する。小林に現場を任せている中で、そういった選手がこの2年間ですごく成長したんじゃないかなと。今シーズンのオフにもJ1にステップアップした選手がいますけれど、彼らも(かつては)J1ではなかなか出場できなかった選手であるとか、小森(飛絢)もそうですが大学からプロに入るのにどこからも声がかからないような選手がジェフに来て次のステップに進んだというところで、まず僕ら強化のところでしっかり選手を見極めて、そういう将来性のある選手を獲得することが一番大事になってくると思います。
現場のところでは、お金をかけて、前のほう(のポジション)で、個で打開できる選手というのはなかなか獲得できない現状の中で、チームとして攻守両面においてどう戦うのか、どう守るのか、どうやって点を取るのかっていうところを、この2年間しっかり作り上げてきたと思っておりますので、もちろん予算をかけているJ2チームもありますけれど、そこと戦っていくのに、自分たちが2年間積み上げてきたもので戦い必ず勝てると思っていますので、そういう形で戦っていければと思っています。

 

―― 鈴木GMにおうかがいします。先ほど、昨シーズンは攻撃のスタッツ上けっこう良い成績・結果だったとおっしゃっていました。具体的にどういうところが良かったのか、またその要因を教えてください。また、デリキ選手の加入の意図、求めることや期待することについてもよろしくお願いします。

鈴木 攻撃のところのスタッツは、単純に得点というところでもリーグ3位でしたし、1試合平均シュート数もリーグで上位だったと思います。そういった意味でたくさんチャンスは作れていたと思うのですが、得点が取れずに0-1で負けた試合もたくさんありました。攻撃のスタッツは今シーズンもしっかりしながら、守備とのバランスをしっかり整えて戦うことが大事だと思っていますので、引き続き今シーズンも攻撃のところでのスタッツは維持して、しっかりと戦っていきたいと思っています。
新外国籍選手のところですけれども、ポジション的にはセンターフォワードになると思っています。小森が抜けた中で、石川(大地)も獲得しました。昨シーズンから引き続き林(誠道)も呉屋(大翔)もいますけれども、少し高さという部分で特徴を持った選手がいなかったので。新外国籍選手に関しては、高さも兼ね備えています。ボックス内で力を発揮する選手なので、4人だけじゃないですけど小森が抜けた穴をしっかり4人で埋めてもらえればと期待しています。

 

 

■目次へ戻る

この記事が気に入ったらシェアしよう!