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【レポート】蘇我小学校の6年生がWEリーグホームゲームをプロデュース
3月8日(土)にフクダ電子アリーナで行われた2024-25 SOMPO WEリーグ 第13節 セレッソ大阪ヤンマーレディース戦おいて、蘇我小学校の6年生と連携し、同試合の告知やイベントなどを企画・実施しました。
アントレプレナーシップ教育に協力
昨年9月に蘇我小学校から、「地域の魅力を発信する」ことをテーマにジェフと連携してアントレプレナーシップ教育を実施したいという相談を受け、地元の子どもたちの人材育成に携わることができ、またこの事業をとおして、子どもたちがこの地域にアイデンティティを感じてもらえるなら、という思いで快諾しプロジェクトがスタートしました。6年生4クラス96名が12グループに別れ、約半年をかけて、3月8日の試合に向けて一緒に準備をしてきました。
クラブ側からは一切の提案をせず、児童が自分たちがやりたいことを提案する、というスタイルで始めたため、実現することが難しいことも多々あり、各クラスに担当スタッフが付き、また各事柄にも担当スタッフが関わり、児童からの提案 → ジェフからの回答 → 児童から再提案 を何度も繰り返し、方向性が固まったのは、今年の1月末でした。
- アントレプレナーシップ教育とは、社会課題を自ら発見して解決する能力や、他者と協働して解決策を探求する能力を養う教育。
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12個のイベントを実施
ポスターやちらしの作製を希望するグループが多く、児童のイメージを聞きながら、ジェフのブランディングスポンサーでもある株式会社ZOZOさまにご協力を仰ぎ、当該試合の告知チラシやポスターを作製。チラシは6年生全員で仕分け作業をして、千葉市内の全小学生に配布。また告知ポスターは、2月26日にジェフ千葉レディースの選手21名が6年生と一緒に12グループに別れて、蘇我駅近隣の飲食店や病院・企業など約80か所を訪問して、配布しました。

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試合日の盛り上げの一環として、駅からスタジアムまでの雰囲気づくりを担当した児童たちは、蘇我駅構内での告知ポスターの作成と構内告知放送を実施。蘇我駅には試合日1週間前から試合への来場を呼び掛ける児童の元気な声が響き渡りました。
飲食メニューを担当したグループは、蘇我小というカラーをどう出すか、またWEリーグの観戦は小学生のいるファミリー層が多いため、子どもに人気のメニューをどう取り入れるか試行錯誤。試合当日は、スタジアムに出店している「喜作」さんにご協力をいただき、喜作のうどんに蘇我小のキャラクター「そがっば」を模した油揚げを入れた「そがっぱうどん」を考え販売。また地元に店舗を構える「なかむら食堂」のご協力をいただいて、子どもの好きなハンバーグと唐揚げの入ったお弁当。スイーツとしてジェフカラーを取り入れた杏仁豆腐を考え、販売しました。飲食メニューを考えるだけでなく、当日どうやったら完売できるかということも考え、売店の前に出すポップなども作ってくれました。
飲食を担当した杉山輝さんは「売れるお弁当が考えられるかどうか、負担ではあったけれど、すごく楽しかったです。ジェフ千葉レディースの試合でこういうことができるって、ほとんどの人が経験できないことで、最初はこんなこと絶対にできないと思っていたけど、ジェフがOKしてくれて凄く嬉しかったです。」と思いを話してくれました。
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グッズを作りたい希望はたくさんありましたが、議論を重ねて絞っていき、最終的には、ジェフと蘇我小がコラボしていることがわかる「応援フラッグ」と、ジェフ千葉レディースの選手を前面に打ち出したクリアファイルを製作。こちらもたくさん販売したいと、当日はグッズ製作を担当した児童たちが、コンコースで来場者に大きな声で呼びかけました。担当した高木俐玖さんが、「買ってもらうのは大変だなと思いました。いろんな人がいて、これは高いからいいです、とも言われましたが、蘇我小とジェフがコラボしているから買おうかなと言ってくれた人もいました。旗を振ったり、自分たちで考えながら宣伝しました。ジェフは千葉の象徴だと思います。」と話してくれたように、フラッグやクリアファイルを見せながら、販売の後押しもしてくれました。

試合そのものを盛り上げたいと考えたグループの一つは、スターティングメンバー発表時にアナウンスする選手の紹介文を作成。誰がスタメンになるかわからないので、インターネットで選手の特徴などを調べて全選手分を作成し、その後レディースの加藤千佳・小川由姫・北村美羽選手が蘇我小学校を訪問して話し合い、その後も何回かのやりとりを繰り返して完成しました。当日はスタメン発表時の前に、選手紹介文に込めた思いや半年間みんなで準備してきた思いを場内放送でアナウンス。「一人ひとりの特徴を捉えないといけないので、それぞれの特徴が被らないように考えることに苦戦しました。今日は練習した成果が出せて、嬉しかったです。お客さんは真剣に聞いてくれていて、本当にありがたいと思いました。自分は初めてサッカーを見に来たけれど、こんな感じなんだなとわかりました。ジェフは千葉の自慢の場所だと思いました。」とは、担当した増田七望さんです。
またもう1グループは応援チャントの作成。こちらはジェフサポーターの皆さんのご協力のもと、どんなリズムが良いのかを事前に確認して作成。スタジアムに来場されたお客さまと一緒にみんなで盛り上げたいと、手拍子の仕方を動画で撮影し、事前に来場者の皆さんと練習も行って、本番、選手がピッチに入場してくるタイミングで来場者の皆さんと一緒に実施できました。

試合来場者向けのゲームイベントは3グループで担当。各班とも自分たちでルールも決め、オペレーションも考え、備品も作ってくれました。キックボーリング班は、ボーリング用のピンも作り、クイズ班はサッカーやジェフにまつわるクイズをたくさん考え、クイズラリー班は、マニアックなクイズを作ろうと、選手にヒアリングしたり、インターネットで情報をリサーチして、スタンプ用のカードも作成。担当した汪悠さんは、「お客さんを集めるのって凄く大変なんだなあと思いました。事前には、景品を考えたり、クイズラリーの問題を掲示する場所の配置をジェフの人たちと相談して考えたりしてきました。クイズは、難しめで、でも知ってて面白いなという問題にしました。蘇我の町はどんなところですか、と聞かれた時に一番最初に出てくるのがジェフです。」と話してくれました。
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イベントを終えた安堵と充実感を持って応援
キックオフまでは各自が自分たちの担当の役割をしっかり務め、そして試合開始後は全員でジェフ千葉レディースの応援を。試合は残念ながら0-0で終わってしまいましたが、試合後に北村美羽選手が、「アップをしているときに選手紹介を聞いていたのですが、みんなで『めっちゃいいね』と話していましたし、自分たちのモチベーションにもつながりました。子どもたちに応援してもらえる選手になりたいですし、一緒にがんばる存在でありたい。そういう気持ちを少しでも届けられるように、まずはピッチで勝利を届けられるように戦います。」とコメントしたように、WEリーグを盛り上げよう、お客様にたくさん集まってもらおう、という児童たちの半年間の努力と思いたくさん貰って戦った試合となりました。また試合後にはピッチにて、選手全員と6年生全員で記念撮影。選手からも児童からもお互いを讃え合う言葉があり、寒い日でしたが、そこには満足感のある熱い顔がたくさんありました。
蘇我小学校の青木真也先生は、「地域の資源を生かしてということでジェフと連携するということになったのですが、思ったよりも地域の方々や他学年の保護者の人たちなども来てくれて、また違う地域の方々にも来ていただいていました。皆さんに蘇我はそういう取り組みをしてるんですね、と言っていただき、子どもたちにとって地域の誇りを持てるいい機会になったので、それをさらに発信していきたいなと思いましたし、またそういうところを育てていければと思いました。」と話してくれましたが、ジェフも、地域にとってなくてはならない存在になっていくために、このような活動を今後も継続して実施していきたいと考えています。
なお、今回の事業においては、近隣地域の企業さまや病院・飲食店舗さんに多大なるご協力をいただき、実施することが出来ました。心より感謝申し上げます。
協賛:アリオ蘇我、三幸商事株式会社、水野胃腸科・内科
デザイン協力:株式会社ZOZO
飲食販売協力:喜作、なかむら食堂
